一
、
は
じ
め
に
『
子
不
語
』
卷
十
六
に
『
柳
如
是
(
1
)爲
�』
と
い
う
一
則
が
有
る
。
秦
淮
の
八
艷
(
2
)と
稱
せ
ら
れ
た
名
妓
で
あ
り
、
後
に
錢
�
�の
事
實
上
の
妻
と
な
り
、
錢
の
死
後
自
�し
た
柳
如
是
の
鬼
が
、
身
代
わ
り
を
求
め
た
と
い
う
�話
で
あ
る
。
こ
の
�話
に
は
珍
し
く
按
語
が
付
さ
れ
て
い
る
。
こ
の
按
語
を
仔
細
に
檢
討
し
て
い
く
と
、「
正
命
に
死
す
れ
ば
、
應
に
�を
爲
す
べ
か
ら
」
ざ
る
や
否
や
、
と
い
う
、
紀
�の
「
鬼
求
代
の
定
義
」
に
對
す
る
袁
枚
の
批
�が
仄
見
え
て
く
る
の
で
あ
る
。
し
か
し
袁
枚
の
批
�に
も
杜
撰
な
點
が
有
り
、
結
局
は
痛
み
分
け
の
よ
う
な
、
何
と
も
複
雜
な
樣
相
を
し
て
く
る
の
で
あ
る
。
二
、
紀
�に
よ
る
「
鬼
求
代
」
の
定
義
自
�鬼
或
い
は
死
鬼
が
、
自
分
と
同
じ
死
に
方
で
、
自
分
が
死
ん
だ
場
�、
或
い
は
そ
の
�く
で
、
も
う
一
人
の
人
を
死
な
せ
な
い
と
あ
の
世
に
行
け
な
い
と
い
う
俗
信
を
、
「
鬼
求
代
」
・
「
鬼
求
替
」
・
「
鬼
討
替
」・「
鬼
索
替
」
な
ど
と
呼
ぶ
が
、
嚴
密
に
定
義
す
る
の
は
な
か
な
か
し
い
し
、
少
な
く
と
も
現
代
人
が
大
ま
じ
め
に
論
議
す
べ
き
も
の
で
は
な
い
よ
う
だ
。
論
理
�に
整
合
性
の
あ
る
�明
と
い
う
の
が
そ
も
そ
も
無
理
な
世
界
の
話
で
あ
る
が
た
め
に
、
こ
の
「
鬼
求
代
」
に
つ
い
て
は
、
今
ま
で
樣
々
な
議
論
が
な
さ
れ
て
き
た
の
で
あ
る
。
比
較
�ま
と
ま
っ
て
論
理
�な
「
鬼
求
代
」
の
定
義
は
、
紀
�の
『
�
�
�堂
筆
記
』
に
見
え
る
以
下
の
二
條
で
あ
る
。
『
子
不
語
』『
柳
如
是
爲
�』
に
關
し
て
紀
�へ
の
批
�
中
野
�
『
�陽
�
�
�』
卷
三
に
、
「
勵
庵
先
生
か
ら
又
こ
ん
な
話
も
聞
い
た
」
と
し
て
、
聶
と
い
う
人
が
西
山
(
北
京
)
に
�參
に
行
き
、
縊
死
鬼
の
佛
�?
と
出
會
う
と
い
う
一
條
が
あ
る
。
そ
の
中
で
縊
死
鬼
の
口
を
借
り
て
、
以
下
の
よ
う
に
「
鬼
求
代
」
を
定
義
し
て
い
る
。
①
聶
遙
問
待
替
之
故
。
鬼
曰
、
上
�好
生
、
不
欲
人
自
其
命
。
如
忠
臣
盡
、
烈
�完
貞
、
是
雖
�夭
、
與
正
命
無
。
不
必
待
替
。
其
�
�勢
窮
、
更
無
求
生
之
路
�、
憫
其
事
非
得
已
、
亦
付
轉
輪
。
仍
核
計
生
�、
依
善
惡
受
報
、
亦
不
必
待
替
。
�有
一
線
可
生
、
或
小
忿
不
�、
或
借
以
累
人
,逞
其
戻
氣
,
�爾
投
�、
則
大
拂
天
地
生
物
之
心
。
故
必
使
待
替
以
示
罰
。
�以
幽
囚
�滯
、
動
至
百
年
也
。
問
、
不
有
誘
人
相
替
�乎
。
鬼
曰
、
吾
不
�也
。
凡
人
就
縊
、
爲
義
死
�、
魂
自
頂
上
升
、
其
死
�。
爲
忿
嫉
死
�、
魂
自
心
下
�、
其
死
遲
。
未
�之
頃
、
百
�倒
�、
肌
膚
皆
寸
寸
欲
裂
、
痛
如
臠
�、
胸
膈
腸
胃
中
如
烈
�燔
燒
。
不
可
�受
。
如
是
十
許
刻
、
形
�乃
離
。
思
是
楚
毒
、
見
縊
�方
阻
之
�
、
肯
相
誘
乎
。
聶
遙
か
に
替
を
待
つ
の
故
を
問
ふ
。
鬼
曰
く
、
上
�は
生
を
好
め
ば
、
人
の
其
の
命
を
自
す
る
を
欲
せ
ず
。
忠
臣
を
盡
し
、
烈
�
貞
を
完
う
す
る
が
如
き
は
、
是
れ
�夭
な
り
と
雖
も
、
正
命
と
な
る
無
し
。
必
ず
し
も
替
を
待
た
ず
。
其
の
�に
�ら
れ
勢
に
窮
し
、
更
に
生
の
路
を
求
む
る
無
き
�は
、
其
の
事
の
已
む
を
得
る
に
非
ざ
る
を
憫
み
て
、
亦
た
轉
輪
に
付
せ
ら
る
。
仍
り
て
生
�を
核
計
し
、
善
惡
に
依
り
て
報
を
受
く
る
も
、
亦
た
必
ず
し
も
替
を
待
た
ず
。
�
も
し
一
線
の
生
く
る
可
べ
き
有
る
も
、
或
ひ
は
小
忿
に
�び
ず
し
、
或
ひ
は
借
る
に
人
を
累
は
す
を
以
て
し
、
其
の
戻
氣
を
逞
し
ゅ
う
し
て
、
�爾
に
�に
投
ず
れ
ば
、
則
ち
大
に
天
地
生
物
の
心
に
拂
ふ
。
故
に
必
ず
替
を
待
た
し
め
て
以
て
罰
を
示
す
。
幽
囚
と
な
り
�滯
せ
ら
れ
、
動 や
やも
す
れ
ば
百
年
に
至
る
�以
な
り
、
と
。
人
を
誘
い
て
相
ひ
替
ら
ん
と
す
る
�有
ら
ざ
る
か
、
と
問
ふ
に
、
鬼
曰
く
、
吾
れ
�び
ざ
る
な
り
。
凡
そ
人
の
縊
に
就
く
、
義
の
爲
に
死
す
る
�は
、
魂
頂
よ
り
上
升
し
、
其
の
死
す
る
こ
と
�か
な
り
。
忿
嫉
の
爲
に
死
す
る
�
は
、
魂
心
よ
り
下
�し
、
其
の
死
す
る
こ
と
遲
し
。
未
だ
�へ
ざ
る
の
頃
、
百
�は
倒
�し
、
肌
膚
は
皆
な
寸
寸
と
し
て
裂
け
ん
と
欲
し
、
痛
き
こ
と
臠
の
�く
る
が
如
く
、
胸
膈
と
腸
胃
の
中
は
烈
�の
燔
燒
す
る
が
如
し
。
�受
す
可
か
ら
ず
。
是
く
の
如
き
こ
と
十
許
刻
に
し
て
、
形
�乃
ち
離
る
。
是
の
楚
毒
を
思
へ
ば
、
縊
る
る
�を
見
れ
ば
方
に
こ
れ
を
阻
み
�か
に
さ
ん
と
す
る
も
、
肯
へ
て
相
ひ
誘
は
ん
や
、
と
。
聶
が
!く
か
ら
幽
靈
が
身
代
わ
り
を
待
つ
理
由
を
た
ず
ね
た
。
幽
『
子
不
語
』『
柳
如
是
爲
"』
に
関
し
て
紀
#へ
の
批
判
(
中
野
)
109
靈
が
言
う
に
は
、
「
上
�は
生
を
好
ん
で
い
る
の
で
、
人
が
命
を
自
分
で
�つ
の
を
�ま
な
い
。
忠
臣
が
�を
つ
ら
ぬ
き
、
烈
�が
貞
�を
守
る
た
め
に
自
�す
る
の
は
、
�死
で
あ
り
死
に
で
あ
っ
て
も
壽
命
を
う
し
た
の
と
�い
は
な
い
。
だ
か
ら
身
替
わ
り
を
必
�と
し
な
い
の
で
あ
る
。
勢
が
切
�し
て
い
て
、
ま
っ
た
く
生
き
る
�が
な
か
っ
た
�
の
場
合
は
、
や
む
を
得
な
か
っ
た
點
を
憐
れ
ん
で
、
輪
廻
に
は
い
る
こ
と
が
で
き
る
よ
う
に
し
て
い
る
。
そ
の
生
涯
を
檢
討
し
、
善
惡
に
よ
っ
て
そ
れ
ぞ
れ
報
い
を
受
け
る
の
だ
が
、
や
は
り
身
代
わ
り
を
待
つ
必
�は
な
い
。
も
し
も
一
筋
で
も
生
き
の
び
る
�が
あ
る
の
に
、
小
さ
な
怒
り
を
我
慢
で
き
な
か
っ
た
り
、
ま
た
は
人
に
祟
ろ
う
と
し
て
、
復
讐
心
を
か
り
た
て
て
輕
�に
首
を
吊
っ
た
り
す
れ
ば
、
天
地
に
あ
る
物
を
生
か
そ
う
と
い
う
心
に
大
い
に
�ら
う
こ
と
に
な
る
の
で
、
身
代
わ
り
を
待
た
せ
て
罰
と
す
る
の
で
あ
る
。
死
ん
だ
土
地
に
繋
が
れ
て
囚
人
の
よ
う
に
、
や
や
も
す
れ
ば
百
年
も
そ
の
ま
ま
に
さ
れ
る
理
由
な
の
で
あ
る
」
人
を
誘
惑
し
て
、
身
代
わ
り
に
す
る
幽
靈
も
い
る
の
で
は
な
い
か
と
た
ず
ね
る
と
、
「
私
は
そ
ん
な
こ
と
は
で
き
な
い
の
だ
。
お
よ
そ
人
が
縊
れ
て
死
ぬ
と
き
に
は
、
�義
の
た
め
に
死
ぬ
場
合
は
、
魂
が
頭
頂
か
ら
上
に
ぬ
け
る
の
で
、
�く
死
ね
る
。
怒
り
や
嫉
妬
の
た
め
に
死
ぬ
場
合
は
、
魂
が
胸
か
ら
下
�し
て
い
く
の
で
、
死
ぬ
の
が
遲
い
の
だ
。
息
が
ま
だ
�へ
な
い
あ
い
だ
は
、
血
�は
�流
し
て
、
皮
膚
が
ど
こ
も
一
寸
づ
つ
裂
け
そ
う
に
な
り
、
肉
が
引
き
裂
か
れ
る
よ
う
に
痛
い
の
だ
。
胸
の
中
も
腹
の
中
も
�い
火
で
炙
ら
れ
る
よ
う
で
、
と
て
も
我
慢
が
で
き
る
も
の
で
は
な
い
。
こ
う
い
う
�し
み
が
十
刻
以
上
續
い
て
、
肉
體
と
魂
は
や
っ
と
離
れ
る
の
だ
。
こ
う
い
う
�し
さ
を
思
い
出
す
か
ら
、
首
を
括
ろ
う
と
し
て
い
る
人
を
見
か
け
れ
ば
、
な
ん
と
か
そ
れ
を
阻
ん
で
�く
家
に
歸
ら
せ
よ
う
と
す
る
の
だ
。
ど
う
し
て
誘
惑
し
て
自
�な
ど
さ
せ
る
で
あ
ろ
う
か
。
ま
た
『
槐
西
雜
志
』
卷
三
に
、
②
縊
鬼
溺
鬼
皆
求
代
、
見
�部
�不
一
。
而
自
剄
自
鴆
以
�焚
死
壓
死
�、
則
古
來
不
聞
求
代
事
。
是
何
理
歟
。
熱
河
羅
�峰
、
形
�似
趺
坐
老
�、
人
多
登
眺
。
�時
有
一
人
�崖
死
。
俄
而
市
人
時
有
無
故
發
狂
、
�上
其
頂
、
自
倒
擲
而
隕
�。
皆
曰
鬼
求
代
也
、
�禮
懺
無
驗
。
官
守
以
邏
卒
乃
止
。
夫
自
!之
鬼
候
代
,爲
其
輕
生
也
。
失
足
而
死
、
非
其
自
輕
生
。
爲
鬼
"
#而
自
投
、
尤
非
其
自
輕
生
、
必
使
輾
轉
相
代
、
是
又
何
理
歟
。
余
謂
是
或
冤
譴
、
或
山
鬼
爲
祟
、
求
祭
享
耳
。
未
可
$目
以
求
代
也
。
縊
鬼
溺
鬼
皆
な
代
を
求
む
る
は
、
�部
に
見
え
る
�一
な
ら
ず
。
中
國
詩
文
論
叢
第
二
十
六
集
110
而
し
て
自
剄
自
鴆
以
�
お
よ
び
焚
死
壓
死
せ
る
�は
、
則
ち
古
來
代
を
求
む
る
事
を
聞
か
ず
。
是
れ
何
の
理
な
る
か
。
熱
河
の
羅
�峰
は
、
形
趺
坐
す
る
老
�に
�似
す
れ
ば
、
人
多
く
登
眺
す
。
�時
一
人
有
り
崖
よ
り
�ち
て
死
す
。
俄
に
し
て
市
人
時
に
故
無
く
し
て
發
狂
し
、
り
て
其
の
頂
に
上
り
、
自
ら
倒
擲
し
て
隕 お
つ
る
�有
り
。
皆
な
鬼
求
代
な
り
と
曰
ひ
て
、
�を
ひ
き
禮
懺
す
る
も
驗
無
し
。
官
守
る
に
邏
卒
を
以
て
し
て
乃
ち
止
む
。
夫
れ
自
�の
鬼
の
代
を
候
つ
は
、
其
の
生
を
輕
ん
ず
る
爲
な
り
。
失
足
し
て
死
す
る
は
、
其
の
自
ら
生
を
輕
ん
ず
る
に
非
ず
。
鬼
の
�は
す
と
爲
り
て
自
投
す
る
は
、
尤
も
其
の
自
ら
生
を
輕
ん
ず
る
に
非
ざ
る
に
、
必
ず
輾
轉
と
し
て
相
ひ
代
ら
し
む
る
は
、
是
れ
又
た
何
の
理
な
る
か
。
余
謂
へ
ら
く
是
れ
或
ひ
は
冤
譴
、
或
ひ
は
山
鬼
の
祟
を
爲
し
て
、
祭
享
を
求
む
る
の
み
。
未
だ
�
す
べて
目
す
る
に
求
代
を
以
て
す
可
か
ら
ざ
る
な
り
、
と
。
縊
死
鬼
や
溺
死
鬼
が
み
な
身
代
わ
り
を
求
め
る
話
は
、
小
�で
は
珍
し
い
も
の
で
は
な
い
。
し
か
し
自
ら
首
を
は
ね
た
り
鴆
毒
を
呷
っ
た
り
し
た
も
の
や
、
燒
け
死
ん
だ
り
壓
死
し
た
り
し
た
も
の
は
古
來
代
を
求
め
る
と
い
う
話
は
聞
か
な
い
。
こ
れ
は
ど
う
い
う
理
屈
な
の
で
あ
ろ
う
か
。
熱
河
の
羅
�峰
は
、
そ
の
形
が
趺
坐
す
る
老
�に
�
似
し
て
い
る
の
で
、
多
く
の
人
く
登
り
に
行
く
。
�ご
ろ
一
人
が
崖
か
ら
り
�ち
て
死
ん
だ
。
そ
れ
か
ら
は
町
の
人
に
も
、
�に
發
狂
し
て
理
由
も
な
く
、
羅
�法
の
頂
上
に
駈
け
の
ぼ
り
、
自
分
か
ら
身
を
投
げ
て
�ち
て
死
ぬ
も
の
が
出
て
き
た
。
人
々
が
鬼
求
代
だ
と
騷
ぎ
だ
し
、
�を
呼
ん
で
供
�を
し
た
が
、
な
に
も
驗
が
無
い
。
役
で
は
�邏
の
兵
�を
�備
に
出
し
た
の
で
、
や
っ
と
騷
ぎ
が
お
さ
ま
っ
た
の
で
あ
る
。
そ
も
そ
も
自
�し
た
幽
靈
が
身
代
わ
り
を
�す
と
い
う
罰
を
受
け
る
の
は
、
自
分
の
生
命
を
輕
ん
じ
た
か
ら
で
あ
る
。
足
を
滑
ら
せ
て
死
ぬ
の
は
、
自
分
の
生
命
を
輕
ん
じ
て
い
る
わ
け
で
は
な
い
。
幽
靈
に
�わ
さ
れ
投
身
自
�す
る
は
、
な
か
で
も
自
分
の
ら
生
命
を
輕
じ
て
い
る
わ
け
で
は
な
い
。
そ
れ
な
の
に
順
々
に
身
代
わ
り
を
求
め
る
と
い
う
の
は
、
そ
れ
は
ど
う
い
う
理
屈
な
の
で
あ
ろ
う
か
。
私
の
考
え
で
は
、
或
い
は
無
實
の
譴
責
な
の
か
、
或
い
は
山
に
�む
妖
怪
が
祟
り
を
し
て
、
お
供
え
物
で
も
取
ろ
う
と
い
う
の
か
。
�て
を
身
代
わ
り
を
求
め
る
も
の
だ
と
見
る
こ
と
は
で
き
な
い
の
で
は
な
か
ろ
う
か
。
①
の
定
義
が
目
新
し
い
の
は
、
「
忠
臣
が
�を
つ
ら
ぬ
き
、
烈
�が
貞
�を
守
る
た
め
に
自
�す
る
の
は
、
�死
で
あ
り
�死
に
で
あ
っ
て
も
壽
命
を
�う
し
た
の
と
�い
は
な
い
。
だ
か
ら
身
替
わ
り
を
必
�と
し
な
い
の
で
あ
る
。
勢
が
切
!し
て
い
て
、
ま
っ
た
く
生
き
る
"が
な
か
っ
た
�の
場
合
は
、
や
む
を
得
な
か
っ
た
點
を
憐
れ
ん
で
、
輪
廻
『
子
不
語
』『
柳
如
是
爲
#』
に
関
し
て
紀
$へ
の
批
判
(
中
野
)
111
に
は
い
る
こ
と
が
で
き
る
よ
う
に
し
て
い
る
」
と
、
は
っ
き
り
求
代
し
な
い
鬼
の
範
圍
を
限
定
し
て
い
る
點
で
あ
る
。
こ
れ
は
紀
�の
立
場
上
の
發
言
な
の
で
あ
ろ
う
が
、
だ
が
な
ん
と
も
儒
家
�な
、「
忠
�鬼
觀
」
で
あ
る
。「
そ
ん
な
に
は
っ
き
り
き
れ
い
に
人
�の
分
�が
で
き
る
の
か
」
と
い
う
反
撥
は
當
然
あ
る
は
ず
だ
。
②
の
面
白
い
點
は
、
「
し
か
し
自
ら
首
を
は
ね
た
り
鴆
毒
を
呷
っ
た
り
し
た
も
の
や
、
燒
け
死
ん
だ
り
壓
死
し
た
り
し
た
も
の
は
古
來
代
を
求
め
る
と
い
う
話
は
聞
か
な
い
。
こ
れ
は
ど
う
い
う
理
屈
な
の
で
あ
ろ
う
か
」
と
、
「
求
代
し
な
い
鬼
」
を
分
�し
、
「
古
來
聞
か
な
い
」
と
斷
じ
て
い
る
點
で
あ
る
。
紀
�の
�學
を
以
て
斷
じ
ら
れ
れ
ば
、
�れ
入
る
他
は
な
い
。
に
、
「
そ
も
そ
も
自
し
た
幽
靈
が
身
代
わ
り
を
�す
と
い
う
罰
を
受
け
る
の
は
、
自
分
の
生
命
を
輕
ん
じ
た
か
ら
で
あ
る
。
足
を
滑
ら
せ
て
死
ぬ
の
は
、
自
分
の
生
命
を
輕
ん
じ
て
い
る
わ
け
で
は
な
い
。
幽
靈
に
�わ
さ
れ
投
身
自
す
る
は
、
な
か
で
も
自
分
の
ら
生
命
を
輕
じ
て
い
る
わ
け
で
は
な
い
。
そ
れ
な
の
に
順
々
に
身
代
わ
り
を
求
め
る
と
い
う
の
は
、
そ
れ
は
ど
う
い
う
理
屈
な
の
で
あ
ろ
う
か
」
と
、
眞
劍
に
理
で
り
き
ろ
う
と
し
て
、
�り
を
隱
さ
な
い
點
で
あ
る
。
や
は
り
存
在
が
意
識
を
決
定
す
る
の
で
あ
ろ
う
、
。
十
八
世
紀
の
中
國
人
で
あ
る
紀
�は
、「
冤
譴
」
だ
と
か
、「
山
鬼
の
祟
を
爲
し
て
、
祭
享
を
求
む
」
な
ど
と
い
う
こ
と
を
本
當
に
信
じ
て
い
る
よ
う
で
あ
る
。
三
、
袁
枚
の
紀
�
�鬼
求
代
�批
�
『
子
不
語
』
卷
十
六
に
、
錢
�
�の
死
後
に
自
し
た
柳
如
是
の
鬼
が
、
身
代
わ
り
を
求
め
た
と
い
う
話
が
あ
る
。
柳
如
是
爲
�
蘇
州
昭
文
縣
(
3
)
�、
爲
�明
錢
�書
故
宅
。
東
廂
三
�、
因
柳
如
是
縊
死
此
處
、
�任
封
閉
不
開
。
乾
�庚
子
、
直
隸
王
公
某
�任
、
家
口
多
屋
少
、
開
此
�居
妾
某
氏
、
二
婢
作
�。
又
居
一
妾
於
西
廂
、
老
嫗
作
�。
未
三
鼓
、
聞
西
廂
老
嫗
喊
救
命
聲
。
王
公
�
�、
妾
已
不
在
牀
上
。
�至
牀
後
、
其
人
眼
傷
額
碎
、
赤
身
流
血
、
�
�而
立
。
云
、
我
臥
不
吹
燈
、
方
就
枕
、
便
一
陳
陰
風
吹
開
帳
幔
。
�體
作
噤
、
有
梳
高
髻
披
大
紅
襖
!帳
招
我
。
隨
挽
我
髮
、
"我
#。
我
大
懼
、
$
%至
帳
後
、
眼
目
爲
衣
架
觸
傷
。
老
驅
聞
我
喊
聲
、
隨
&
�至
、
鬼
才
放
我
、
走
窗
外
去
。
合
�大
駭
、
慮
東
廂
之
妾
新
娶
膽
小
、
亦
不
�
'。
日
至
午
、
東
廂
竟
不
開
門
。
(入
則
一
)二
婢
用
一
條
長
帶
相
*縊
死
矣
。
於
是
王
公
仍
命
封
+此
�。
後
無
他
,。
或
謂
、
柳
氏
爲
�書
殉
�、
死
於
正
命
、
不
應
爲
�。
按
『
金
史
中
國
詩
文
論
叢
第
二
十
六
集
112
蒲
察
�傳
』
、
�爲
御
史
、
將
死
崔
立
之
�、
到
家
別
母
。
母
方
晝
寢
、
忽
�而
醒
。
�問
、
阿
母
何
爲
。
母
曰
、
�
�三
人
潛
伏
梁
�、
故
�醒
。
�跪
曰
、
梁
上
人
乃
鬼
也
。
兒
欲
殉
�、
意
在
懸
梁
。
故
彼
鬼
在
上
相
候
。
母
見
、
�是
也
。
旋
�縊
死
。
可
見
忠
義
之
鬼
用
引
路
替
代
、
亦
不
�。
柳
如
是
を
爲
す
蘇
州
昭
文
縣
の
�は
、
�明
錢
�書
の
故
宅
な
り
。
東
廂
三
�、
柳
如
是
此
處
に
縊
死
す
る
に
因
り
、
�任
す
る
も
の
封
閉
し
て
開
か
ず
。乾
�庚
子
、
直
隸
の
王
公
某
任
に
�
の
ぞむ
も
、
家
口
多
く
し
て
屋
少
な
く
、
此
の
�を
開
き
妾
某
氏
を
居
ら
し
め
、
二
婢
�を
作
す
。
又
た
一
妾
を
西
廂
に
居
ら
し
め
、
老
嫗
�を
作
す
。
未
だ
三
鼓
な
ら
ず
し
て
、
西
廂
に
老
嫗
の
救
命
を
喊
ぶ
聲
を
聞
く
。
王
公
�り
�け
ば
、
妾
は
已
に
牀
上
に
在
ら
ず
。
�い
で
牀
後
に
至
る
に
、
其
の
人
眼
は
傷
つ
き
額
は
碎
け
、
赤
身
に
し
て
血
を
流
し
、
�
�と
し
て
立
つ
。
云
く
、
我
臥
せ
ん
と
し
て
燈
を
吹
か
ず
、
方
に
枕
に
就
け
ば
、
便
ち
一
陳
の
陰
風
吹
き
て
帳
幔
を
開
く
。
�體
噤
作
す
る
に
、
高
髻
を
梳
り
大
紅
襖
を
披
す
る
有
り
て
帳
を
�げ
我
を
招
く
。
隨
ひ
て
我
が
髮
を
挽
き
、
我
に
�い
て
�た
し
む
。
我
大
に
懼
れ
、
�ぎ
れ
て
帳
後
に
至
り
、
眼
目
衣
架
に
觸
れ
て
傷
つ
け
ら
る
。
老
驅
我
が
喊
聲
を
聞
き
て
、
隨
�
す
な
は
ち
�り
至
れ
ば
、
鬼
才 は
じ
め
て
我
を
放
ち
、
窗
外
に
走 に
げ
去
る
。
合
�大
に
駭 おど
ろく
も
、
東
廂
の
妾
は
新
娶
に
し
て
膽
小
な
る
を
慮
り
、
亦
た
�き
て
!げ
ず
。
"日
午
に
至
る
も
、
東
廂
竟
に
門
を
開
か
ず
。
#き
て
入
れ
ば
則
ち
一
$二
婢
一
條
の
長
帶
を
用
ゐ
て
相
ひ
%な
り
て
縊
死
せ
り
。
是
に
於
て
王
公
仍
り
て
命
じ
て
此
の
�を
封
&す
。
後
に
他
'無
し
。
或
ひ
と
謂 お
もへ
ら
く
、
柳
氏
�書
の
爲
に
�に
殉
ず
る
は
、
正
命
に
死
す
れ
ば
、
應
に
を
爲
す
べ
か
ら
ず
。
按
ず
る
に
、
『
金
史
蒲
察
�傳
』
に
、
�御
史
と
爲
る
、
將
に
崔
立
の
�に
死
せ
ん
と
し
て
、
家
に
到
り
母
に
別
る
。
母
方
に
晝
寢
す
る
も
、
忽
ち
�き
て
醒
む
。
�問
ふ
、
阿
母
何
を
か
爲
す
、
と
。
母
曰
く
、
�た
ま
三
人
梁
�に
潛
伏
す
。
故
に
�き
て
醒
む
、
と
。
�跪
づ
き
て
曰
く
、
梁
上
の
人
は
乃
ち
鬼
な
り
。
兒
�に
殉
ぜ
ん
と
欲
し
、
意
は
梁
に
懸
か
る
に
在
り
。
故
に
彼
の
鬼
上
に
在
り
て
相
ひ
候
つ
。
母
の
見
る
の
は
、
�ち
是
れ
な
り
。
旋 つ
いで
�ち
縊
死
す
。
忠
義
の
鬼
も
引
路
替
代
を
用
ゐ
る
は
、
亦
た
不
�れ
ざ
る
な
る
を
見
る
可
し
。
蘇
州
府
昭
文
縣
の
縣
廳
舍
は
、
�明
の
錢
(
(
))
�書
の
故
居
で
あ
る
。
そ
の
東
廂
の
三
部
屋
は
、
柳
如
是
が
縊
死
し
た
場
で
あ
る
と
い
う
の
で
、
�代
の
知
縣
も
封
を
し
て
閉
め
切
り
、
決
し
て
開
か
な
か
っ
た
。
『
子
不
語
』『
柳
如
是
爲
』
に
関
し
て
紀
*へ
の
批
判
(
中
野
)
113
乾
�庚
子
の
�(
四
十
五
年
、
一
七
八
〇
年
)
に
、
直
隸
出
身
の
の
王
某 なに
が
し公
が
赴
任
し
て
來
た
が
、
家
族
が
多
く
て
部
屋
が
少
な
い
の
で
、
こ
の
部
屋
の
封
印
を
解
い
て
、
妾
の
某
氏
に
婢
女
を
二
人
つ
け
て
�ま
わ
せ
る
こ
と
と
し
た
。
そ
し
て
も
う
一
人
の
妾
に
は
婆
や
を
つ
け
て
西
廂
に
�ま
わ
せ
た
。
そ
の
�ま
だ
眞
夜
中
に
な
ら
な
い
う
ち
に
、
西
廂
か
ら
婆
や
の
助
け
を
呼
ぶ
聲
が
聞
こ
え
て
き
た
。
王
公
が
走
っ
て
ゆ
く
と
、
妾
は
已
に
ベ
ッ
ド
に
は
居
ら
ず
、
ベ
ッ
ド
の
後
ろ
に
ま
わ
る
と
、
眼
に
傷
を
受
け
額
は
碎
け
て
、
裸
で
血
を
流
し
、
ふ
る
え
な
が
ら
立
っ
て
い
る
。
「
私
が
�に
な
ろ
う
と
し
て
燈
を
ま
だ
吹
き
�す
�で
し
た
。
ち
ょ
っ
と
枕
に
つ
い
た
ら
す
ぐ
に
一
陣
の
暗
い
風
が
吹
き
カ
ー
テ
ン
が
開
き
ま
し
た
。
體
じ
ゅ
う
縮
こ
ま
っ
て
い
る
と
、
高
い
髻
を
結
い
、
紅
い
上
を
き
た
女
が
い
て
、
ベ
ッ
ド
の
い
を
開
い
て
私
を
手
招
き
す
る
の
で
す
。
そ
れ
か
ら
私
の
髮
の
毛
を
引
っ
ぱ
っ
て
無
理
矢
理
私
を
立
た
せ
ま
し
た
。
私
は
怖
く
て
怖
く
て
、
�い
で
�げ
て
カ
ー
テ
ン
の
裏
に
ま
わ
っ
た
ら
、
眼
が
衣
紋
掛
け
ぶ
つ
か
り
怪
我
を
し
た
の
で
す
。
婆
や
が
私
の
び
聲
を
聞
い
て
、
す
ぐ
に
走
っ
て
き
た
の
で
、
幽
靈
は
や
っ
と
私
を
放
し
て
、
窓
の
外
に
�げ
て
い
き
ま
し
た
」
と
言
う
。
役
�の
も
の
は
み
な
大
變
に
�い
た
が
、
東
廂
の
妾
は
娶
っ
た
ば
か
り
で
あ
る
し
、
膽
っ
玉
が
小
さ
い
の
を
心
配
し
て
、
知
ら
せ
に
行
か
な
か
っ
た
。
だ
が
�の
日
の
晝
に
な
っ
て
も
、
東
廂
は
結
局
ド
ア
を
開
け
な
い
。
無
理
に
こ
じ
開
け
て
入
っ
て
み
る
と
、
な
ん
と
妾
と
二
人
婢
女
は
一
す
じ
の
長
い
帶
を
使
っ
て
三
人
列
ん
で
縊
れ
死
ん
で
い
た
。
そ
こ
で
王
公
は
以
�
の
よ
う
に
こ
の
部
屋
を
封
�す
る
こ
と
を
命
じ
た
。
そ
の
後
は
、
他
に
�變
は
�き
な
か
っ
た
。
あ
る
人
の
考
え
方
に
し
た
が
え
ば
、
柳
如
是
は
錢
�
�の
た
め
に
�に
殉
じ
た
の
だ
か
ら
、
壽
命
を
�う
し
た
の
と
�い
は
な
い
。
だ
か
ら
身
替
わ
り
を
必
�と
し
な
い
と
言
う
こ
と
に
な
る
は
ず
だ
。
按
ず
る
に
、
『
金
史
』
の
『
蒲
察
�傳
』
に
、
�が
御
史
に
な
っ
て
、
崔
立
の
叛
亂
に
あ
い
、
自
�し
よ
う
と
し
て
、
家
に
歸
り
母
に
別
れ
を
�げ
よ
う
と
し
た
と
き
、
母
は
ち
ょ
う
ど
晝
寢
し
て
い
た
が
、
忽
然
と
し
て
�き
目
を
醒
ま
し
た
。
�が
「
お
母
さ
ん
ど
う
し
た
の
で
す
か
」
と
た
ず
ね
る
と
、
「
た
ま
た
ま
人
が
三
人
梁
の
あ
た
り
に
潛
ん
で
い
る
。
そ
れ
で
�い
て
目
を
醒
ま
し
た
ん
だ
よ
」
と
母
が
言
う
。
�は
ひ
ざ
ま
づ
い
て
、「
梁
の
上
に
い
る
の
は
幽
靈
な
の
で
す
。
私
は
�に
殉
じ
て
死
の
う
と
思
い
、
梁
で
首
を
く
く
る
氣
に
な
っ
て
い
ま
す
。
だ
か
ら
あ
の
幽
靈
ど
も
が
梁
の
上
で
待
っ
て
い
る
の
で
す
。
お
母
さ
ん
の
見
た
�は
、
�す
る
に
幽
靈
な
の
で
す
」
と
言
っ
て
、
す
ぐ
に
縊
れ
死
ん
だ
。
忠
義
の
幽
靈
で
も
手
引
き
を
し
て
身
代
わ
り
に
求
め
ら
れ
る
。
ま
た
仕
方
の
な
い
こ
と
だ
と
い
う
こ
と
が
見
て
取
中
國
詩
文
論
叢
第
二
十
六
集
114
れ
る
の
で
あ
る
。
こ
の
「
或
ひ
と
謂 お
もへ
ら
く
」
と
あ
る
「
或
ひ
と
」
は
、
紀
�で
あ
る
と
見
て
�
�い
は
あ
る
ま
い
。
互
い
に
相
手
を
意
識
し
て
、
袁
枚
は
『
�
�
�堂
筆
記
』
を
讀
み
、
紀
�は
『
子
不
語
』
を
讀
む
と
い
う
關
係
で
あ
っ
た
(
4
)。
だ
か
ら
「
紀
�の
考
え
方
に
し
た
が
え
ば
、
柳
如
是
は
錢
�
の
た
め
に
に
殉
じ
た
の
だ
か
ら
、
壽
命
を
�う
し
た
の
と
�い
は
な
い
。
だ
か
ら
身
替
わ
り
を
必
�と
し
な
い
と
言
う
こ
と
に
な
る
」
が
、
し
か
し
柳
如
是
は
、
昭
文
縣
の
東
廂
で
、
三
人
も
の
身
替
わ
り
求
め
た
。
ゆ
え
に
紀
�の
定
義
も
あ
て
に
な
ら
な
い
も
の
だ
、
と
言
い
た
い
の
で
あ
ろ
う
。
こ
の
論
が
�立
す
る
た
め
に
は
、
昭
文
縣
の
東
廂
で
三
人
を
「
長
帶
を
用
ゐ
て
相
ひ
�な
り
て
縊
死
せ
」
し
め
た
の
が
、
柳
如
是
の
鬼
で
あ
る
こ
と
が
證
明
さ
れ
な
く
て
は
な
ら
な
い
は
ず
だ
が
、
�斷
す
る
材
料
は
少
な
い
。
「
�代
の
知
縣
も
封
を
し
て
閉
め
切
り
け
っ
し
て
開
か
な
か
っ
た
」
場
�だ
か
ら
、
他
の
可
能
性
は
な
い
、
と
袁
枚
は
�斷
し
た
の
だ
ろ
う
。
こ
れ
は
深
く
考
え
る
ほ
ど
の
こ
と
で
は
な
い
。
�の
『
金
史
』
か
ら
の
引
用
の
部
分
だ
が
、
こ 、
の 、
部 、
分 、
が 、
正 、
確 、
な 、
引 、
用 、
で 、
あ 、
れ 、
ば 、
な 、
に 、
も 、
問 、
題 、
は 、
な 、
い 、
。
だ
が
、
た
ぶ
ん
記
憶
に
基
づ
い
て
、
『
金
史
』
の
本
文
を
確
�せ
ず
に
書
い
た
の
で
あ
ろ
う
。
か
な
り
不
正
確
な
も
の
で
あ
る
。
と
い
う
よ
り
は
完 、
�
、
に 、
�
、
�
、
い 、
な 、
の 、
で 、
あ 、
る 、
。
袁
枚
は
、
「
求
代
の
鬼
が
蒲
察
�の
自
縊
を
待
っ
て
梁
上
に
居
る
」
か
の
よ
う
に
書
い
て
い
る
。
し
か
し
『
金
史
』
(
5
)
の
本
文
に
當
た
っ
て
み
る
と
、
こ
れ
は
求
代
の
鬼
の
話
で
は
な
い
の
で
あ
る
。
阿
母
何
爲
。
母
曰
、
�
�三
人
。
潛
伏
梁
�。
故
�寤
。
仁
卿
跪
曰
、
梁
上
人
鬼
也
。
兒
意
在
懸
梁
、
阿
母
�先 、
見
耳
。
阿
母
何
を
か
爲
す
。
母
曰
く
、
�た
ま
三
人
を
�み
る
、
梁
�に
潛
伏
す
。
故
に
�き
て
寤 さ
む
。
仁
卿
跪
き
て
曰
く
、
梁
上
の
人
は
鬼
な
り
。
兒
の
意
は
梁
に
懸
か
る
に
在
れ
ば
、
阿
母
�に
先 、
に
見
る
の
み
。
と
あ
る
の
で
あ
る
。
�す
る
に
、
自
�し
よ
う
と
思
っ
て
い
る
息
子
の
、
�接
未
來
の
�
(
鬼
)
を
母
親
が
�に
見
た
と
い
う
話
な
の
で
あ
る
。
預
知
�の
話
な
の
で
あ
る
。
こ
の
『
金
史
』
か
ら
の
引
用
は
、
本
當
に
ま
っ
た
く
「
求
代
の
鬼
」
と
は
關
係
の
な
い
話
な
の
で
あ
る
。
こ
れ
は
故
意
に
改
め
た
も
の
で
は
な
い
は
ず
だ
。
も
し
故
意
に
改
め
た
の
な
ら
、
惡
質
な
話
だ
が
、
『
金
史
』
を
參
照
す
れ
ば
す
ぐ
に
明
ら
『
子
不
語
』『
柳
如
是
爲
�』
に
関
し
て
紀
�へ
の
批
判
(
中
野
)
115
か
に
な
る
よ
う
な
改
竄
を
わ
ざ
わ
ざ
す
る
は
ず
は
な
い
。
�っ
た
記
憶
を
信
じ
續
け
て
い
た
と
い
う
こ
と
な
の
だ
ろ
う
。
袁
枚
の
文
章
に
は
、
地
名
人
名
等
の
�り
が
多
い
こ
と
は
、
す
で
に
同
時
代
人
か
ら
も
批
�さ
れ
て
い
る
。
だ
が
袁
枚
は
些
末
な
事
實
に
こ
だ
わ
る
と
性
靈
が
�え
失
せ
て
し
ま
う
の
で
、
そ
ん
な
こ
と
は
ど
う
で
も
良
い
と
い
う
態
度
を
と
り
續
け
て
き
た
。
こ
の
場
合
は
し
か
し
か
な
り
�命
�な
放
肆
さ
を
露
�し
た
觀
が
あ
る
と
い
う
し
か
な
い
よ
う
だ
。
【
�】
(
1
)
柳
如
是
(
1618~
1664)
は
、
本
名
は
楊
愛
だ
が
、
後
に
改
名
し
て
柳
如
是
。
江
南
の
名
妓
で
、
陳
子
龍
か
ら
詩
書
畫
を
學
び
、
妓
女
を
や
め
て
自
作
の
書
畫
を
賣
る
文
人
生
活
に
入
る
。
錢
�
と
出
逢
い
事
實
上
の
妻
と
な
り
、
錢
の
死
後
に
自
す
る
。
(
2
)
秦
淮
八
艷
は
、
明
末
江
南
�柳
界
の
八
人
の
名
妓
。
馬
守
眞
・
卞
賽
・
李
香
君
・
柳
如
是
・
董
小
宛
・
�媚
・
冦
・
陳
圓
圓
。
明
末
の
政
治
腐
敗
を
批
�す
る
「
復
�」
や
「
幾
�」
の
�員
の
戀
人
だ
っ
た
�も
多
い
。
(
3
)
昭
文
縣
は
江
蘇
蘇
州
府
に
屬
す
る
。
民
國
に
な
り
廢
し
て
常
熟
縣
に
�入
さ
れ
た
。
(
4
)
こ
の
件
に
關
し
て
は
、
本
誌
第
二
十
五
集
�收
の
拙
論
參
照
。
(
5
)
『
浦
察
�傳
』
は
、『
金
史
』
卷
一
百
二
十
四
(
列
傳
第
六
十
二
、
忠
義
四
)
に
あ
り
。
中
國
詩
文
論
叢
第
二
十
六
集
116
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