首页 高3演劇班文化祭公演用台本

高3演劇班文化祭公演用台本

举报
开通vip

高3演劇班文化祭公演用台本高3演劇班文化祭公演用台本 高,演劇班文化祭公演用台本 「炎のシンデレラ」 脚本:鴻上尚史「シンデレラストーリー」 脚色:岩田丞史 《登場人物》 シンデレラ???言わずと知れたヒロイン。 ,,,,, 継母 ベラドンナ???強い。 UEMURA ベラドンナの娘 オードリー???凶悪さは母親ゆずりながら、夢見る尐女でもある。 ,,,,,: ベラドンナの娘 ジェシカ???オードリーの妹。したたかさは姉以上。 IIDA 王様???王子に何とか結婚させたいと思う王様。愛を語らせたらとまらない。 ...

高3演劇班文化祭公演用台本
高3演劇班文化祭公演用台本 高,演劇班文化祭公演用台本 「炎のシンデレラ」 脚本:鴻上尚史「シンデレラストーリー」 脚色:岩田丞史 《登場人物》 シンデレラ???言わずと知れたヒロイン。 ,,,,, 継母 ベラドンナ???強い。 UEMURA ベラドンナの娘 オードリー???凶悪さは母親ゆずりながら、夢見る尐女でもある。 ,,,,,: ベラドンナの娘 ジェシカ???オードリーの妹。したたかさは姉以上。 IIDA 王様???王子に何とか結婚させたいと思う王様。愛を語らせたらとまらない。 ATUMI 王子 チャールズ???麗しき王子。結婚に疑問を抱いていたが???。 ,:,,,, チュウ太郎???一本気な鼠。シンデレラを慕っている。 ,,,, 父親シャルル,宮廷大臣ピエール,魔法使い???シンデレラを手助けする。 ,,,,,, SCENE, 結婚は嫌だ; ,お城の大広間。なんか王子が結婚を嫌がっている場面であればよい。なくても可,, SCENE, シンデレラの家 暗転の中、継母ベラドンナの声が響く。 ベラドンナ ,声,シンデレラ!!シンデレラ!! 義理の姉,長女,のオードリーの声も響く。 オードリー ,声,シンデレラ!!シンデレラ!! 義理の姉,次女,のジェシカの声も響く。 ジェシカ ,声,シンデレラ!!シンデレラ!! ベラドンナが登場する。 ベラドンナ シンデレラ;紅茶はまだなの;紅茶を飲まないと私の目が覚めない の知ってるでしょう。 オードリーが登場する。 オードリー シンデレラ、お湯はまだなの;朝シャンしないと気持ち悪いの 知ってるでしょう; ジェシカが登場する。 ジェシカ シンデレラ;洋服はまだなの;今日はピンクの下着だって言って たでしょう; 三人 シンデレラ; シンデレラ ,声,はーい;ただいま; 声とともに、紅茶セットの乗ったお盆と、お湯の入った薬缶と、下着のはいったカゴを両手にもって、シンデレラ、登場。 シンデレラ おはようございます、ピンクの下着です; 男性がそーっと入場してくる。 シンデレラ おはようございます、お湯です; 入場してきた男、シンデレラをみてオロオロしている。 シンデレラ おはようございます、紅茶です。 三人 シンデレラ、これもよ; ベラドンナは手にお皿を、オードリーは空き瓶を、ジェシカは下着を持っている。 シンデレラ、突然呼びかけられたので、バランスを崩し、転んでしまう。 三人、これを見て、 三人 なにやってるのよ!! ベラドンナ ホントに愚図なんだから、シンデレラは; オードリー ホントにのろまなんだから、シンデレラは; ジェシカ ホントにドジなんだから、シンデレラは; シンデレラ すみません; シンデレラ、あわてて散乱したものを拾い始める。 男、一瞬助けようと思うが、三人の気配を感じて、戸棚の中に隠れる。 ベラドンナ 私のお気に入りの食器、まさか割ってないでしょうね、シンデレラ。 シンデレラ すみません、お母さん。 ベラドンナ お母さんじゃないでしょう;“奥様”と及びって何回言えばいいの; シンデレラ すみません、奥様。 オードリー お湯、ちょっとぬるかったわよ、シンデレラ。 シンデレラ すみません、オードリーお姉さん。 オードリー 違うでしょ!!美しいオードリーお姉さまとお呼びって何回言えばい いの!! シンデレラ はい、美しいオードリーお姉さま。 ジェシカ あー;私のお気に入りの下着、盗もうとしてない、シンデレラ; シンデレラ そんなことないです、ジェシカお姉さん。 ジェシカ 違うでしょ;“生まれたのは二番目だけど、一番美しいジェシカお 姉様”でしょう; シンデレラ はい、生まれたのは二番目だけど、一番美しいジェシカお姉さま。 オードリー 一番美しい,ちょっとジェシカ、それどういう意味よ, ジェシカ そのままよ。一番美しい者を一番美しいと呼ばせているだけよ。問 題はないわ。 オードリー 一番美しいのは私でしょう。 ジェシカ お姉さん、知らないの,女姉妹の,,,は、妹の方がキレイなのよ。 遺伝子が姉でいろいろ試行錯誤して、妹で完成させるの。ウソだと 思うんなら、知り合いの女姉妹見てみなさいよ。松たか子、原田知 世、宗兄弟… オードリー 宗兄弟は姉妹じゃなーい;しかも双子だし; ジェシカ うるさいわね。 オードリー あんた、妹のくせに生意気よ; ジェシカ 生意気でも美しいんだからしょうがないじゃない。 オードリー 私が一番美しいの; ジェシカ 私よ; オードリー あんたなんかブスじゃん; ジェシカ ブスブス言うほうが、ブスになる; オードリー 私がきれいよね、ママ。 ジェシカ 私よね、ママ。 ベラドンナ やめなさい!! ベラドンナ、一喝。 オードリー?ジェシカ、びくっとする。 シンデレラも同時にびくっとする。 ベラドンナ、二人をじろりと見て、 ベラドンナ 一番美しいのは、…私よ。 姉妹 ママ… ベラドンナ なにか文句あるの, 姉妹 …,と、首を振る, ジェシカ ,はっと,じゃあ、一番醜いのは, オードリー ,はっと,そう。一番醜いのは誰, 三人 ,同時に,シンデレラ!! ? 三人 ,リズムにのって,シンデレラ、あなたは醜いんだから、仕事し ないといけないの。 三人 ,交互に,お湯を沸かして、食器洗って、洗濯して、料理作って、 床拭いて、窓ガラス磨いて、布団ほして、シーツ洗って、トイレ磨 いて、お風呂場洗って、ごみ捨てて、分かったわね、シンデレラ、 とにかく働くの。 ? 歌の間、シンデレラは荷物、仕事を片付ける。 と、そこで、先ほどの男が現れる。 シンデレラ、思わず驚きの声を上げる。 シンデレラ お父さん; 三人、その声に、こちらを振り向く。 シンデレラ お父さん, 三人、シンデレラの父親のシャルルをみつめる。 シャルルは三人に見つめられ、忠犬ハチ公のようになっている。 シャルル …ワン; ベラドンナ ,冷ややかに,あなた、こんなところで何をしているんですか。 シャルル ,あせって,いや、一度、ハチ公の気持ちを知りたいとおもってね。 ははは…,と、力なく笑う, シンデレラ お父さん、いつお帰りになったんですか。 シャルル さっきなんだ。仕事が急に休みになったから。 ベラドンナ どうしてかえってきちゃうのよ。ソートベリクからの交通費、高い のよ。 シャルル 皆の顔をみたくなったんだ。 ベラドンナ あなたわかってるの,あなたの稼ぎが尐ないから、私たちは、女中 も下男も雇えないのよ。仕事が休みなら、どうしてその間に別の仕 事を見つけないの; シャルル そんな、お前… ジェシカ いいわ、ママ。お土産がまともなら許してあげる。 オードリー 安物だったら殺すね。 シャルル いや、それが、急だったものだから。 三人 ないの!? シャルル いや…それは…私は皆の顔が見たかっただけだから。 三人 私たちはみたくないわ。 ベラドンナ 地下倉庫よ。 シャルル えっ, ベラドンナ 家族のことを忘れた罰です。地下の倉庫で、石炭の気持ちになりな さい; シンデレラ お母さん、 ベラドンナ ,言い直して,奥様。 シンデレラ …。 ベラドンナ さあ、自分であけるのよ; シャルル 早く; シャルル、自分で上手にある床の入り口の板を開ける。 ベラドンナ さあ;石炭になれ; シャルル、地下倉庫の階段を下りていく。 ベラドンナ シンデレラ、鍵をかけなさい。 シンデレラ …はい、奥様。 鍵をかけると、シンデレラ退場。 オードリー ほんとに失礼しちゃう男ね。 ジェシカ きっと私たちのことを愛していないんだわ。 ベラドンナ ところで、あなたたち。 オド?ジェシ え, ベラドンナ あなたたちもそろそろ年頃よ。付き合ってる男の一人や二人、いる んでしょうね。 オードリー 二人ってママ。 ジェシカ ちょっといま、私のお眼鏡にかなう男がいなくてね。 ベラドンナ それじゃだめよ;あんたたち。父親があんななのよ。さっさといい 男見つけなさい;早く結婚して、あたしを楽にさせておくれ。 オードリー そんなこといったって。 ジェシカ あたしと釣り合うぐらいの男がいれば別なんだけど。 と、外でファンファーレ; ドアが開く。宮廷大臣のピエールが入ってくる ピエール 失礼いたします。 ベラドンナ なんですか、突然。 ピエール 王様からのお知らせです。 ? ピエール おっほん。王子チャールズのお嫁さんを選びます。国中の年頃の娘 さんは全員、必ず今晩、お城で開かれるパーティに出席してくださ い。王子様は、今晩のパーティーの出席者から、お嫁さんをお選び になります。いいですか、国中の年頃の娘さんは、一人残らず今晩 のパーティーに出席しなければなりません。分かりましたね。 ? オードリー パーティー; ジェシカ パーティー; 三人 パーティー; ベラドンナ まあ、そんな大切なお知らせを、こんな格好ですみません。直ぐに 着替えますから。着替えたら、娘たちの美しさに驚きますよ。 三人 ,ポーズをとって,ビューティー?ショック!!! ピエール いや、時間がないので、結構です。ええと、招待状をお出しします。 娘さんは、全部で、,人ですか, ベラドンナ いいえ、二人です。 ピエール しかし、住民票には,人と。 ベラドンナ まあ、確かにもう一人いますけどね、お城のパーティーに行くとシ ョックで死にます。 ピエール そうは行きませんよ。国中の年頃の娘さんは全員出席するようにと の王様の御命令です。さ、,人分の招待状を。いいですか、必ず出 席するんですよ。 三人 もちろんです; ピエール、去る。 その瞬間、オードリー、ジェシカ、悲鳴を上げる。 オードリー お姫様よ;私、お姫様になるんだわ。 ジェシカ 私よ、私がお姫様になるのよ; ベラドンナ あんたたち、準備よ!!急いで;美容院よ;エステよ;さあ、着替え て; オードリー、ジェシカ、悲鳴を上げながら退場する。 ベラドンナ こうしちゃいられない; ベラドンナも退場する。 シンデレラ入場。ベラドンナが退場したのを見届けて、床の地下倉庫の鍵を開け、床の板をあげる。 シャルル おお、シンデレラ、ありがとう。 シンデレラ 大丈夫ですか、お父さん。 シャルル ああ、なにかあったのか。悲鳴が聞こえたが。 シンデレラ パーティーだそうです。 シャルル パーティー。じゃあ、これはちょうどいいかな, シャルル、ポケットからペンダントを取り出す。 シャルル お土産だよ。 シンデレラ お父さん。 シャルル お前だけに会うつもりだったんだ。 シンデレラ、シャルルに抱きつく。 シャルル 許しておくれよ、シンデレラ。ベラドンナがあんな女だと分からな かったんだ。再婚する前は、やさしそうに見えたんだよ。ゴキブリ を見たら失神するような女だと思ったんだ。でも今じゃ、ゴキブリ のほうが失神してる。この家、ゴキブリ、いないだろう。 シンデレラ ええ、一匹も。 シャルル お前の母さんは本当に優しくてな。父さん、ベッドが広すぎて、淋 しさと愛を勘違いしたんだ。おろかな父さんをぶってくれ。 シンデレラ お父様。 シャルル でも、それも今日までだ。今日という今日は堪忍袋の尾がきれた。 ガツンと言ってやる。何が奥様だ。何が女中だ。任せろ、シンデレラ。ガツンと言うぞ。 ベラドンナ 何がガツンなのかしら。 気が付けば、ベラドンナがたっている。 ベラドンナ 財布、頂戴。 シャルル えっ。 ベラドンナ お金、足らないんだから、財布、頂戴。 ベラドンナ、さっと奪い取って中を見る。 シャルル ベラドンナ、いいか。 ベラドンナ ジャンプして。 シャルル は, ベラドンナ ジャンプするの。早く; シャルル、ジャンプする。小銭の音が聞こえる。 ベラドンナ まだあるじゃないの。オードリー、ジェシカ、美容院に行くわよ。 オードリー、ジェシカ、現れて、 オド?ジェシ はい、お母様。 シャルル ベラドンナ; ベラドンナ ,強く,何よ; シャルル …,小さく,…ガツン…。 ベラドンナ さ、あんたは仕事しに行くのよ。ほら。,と、首ねっこ捕まえてつれ ていく, シャルル ひーん。 ? シンデレラ パーティー…。お城でパーティー。王子様ってどんな人なんだろう。 行きたい…パーティーに行きたい…。 シンデレラ 自分の服を意識する。微笑んでいた顔が、やがて悲しい顔に。 シンデレラ 食器、洗わなきゃ…。 シンデレラ、動こうとするが、動けない。 と、陽気なリズム。チュウ太郎が踊りながら登場。 チュウ太郎 ,リズムに乗って、,泣かないで、シンデレラ。幸せの日はきっと来 る。そのときお父さんがベラドンナをぶっとばす。だからシンデレ ラ、泣かないで。君がくれたチーズの味を僕は忘れない。君もお腹 がすいているのに、僕たちにくれたチーズの味を忘れない。君はな んて優しい子なんだ。だから、きっと幸せになる。きっと報われる。 だから、泣かないで、シンデレラ。,ラップ調だと良い, ? チュウ太郎、見事に踊って、ポーズ。 それをみながら、シンデレラ。 シンデレラ 楽しそうなネズミさんたち。あなたたちが何を言っているか、分か ったらいいのにね。 チュウ太郎、ずっこける。 チュウ太郎 「泣かないで、シンデレラ」っていったんだよ; シンデレラ お腹がすいたの, チュウ太郎 うん、すいたー…って違うんだよ。俺たちがいつもいつも食い物の 話ばかりしていると思ったら、大間違いだぞ;; シンデレラ チーズがあるわ。 チュウ太郎 それなら私も失敬して…って違うんだよ。シンデレラ;ダンスが踊 れないと王子様はゲットできないんだぞ!!レッスンするんだ。 シンデレラ さ、どうぞ。 チュウ太郎 いや、いつもいつもすみませんね…ってちがーう;ああー;;どう やったら俺たちの言葉がつたわるんだー;; と、チュウ太郎、腰に下げたハム太郎にほほを寄せる。 チュウ太郎 とっとこー。お前もつらいのか; とっとこ,声, ピッカー、ピカチュー;,なにか違う, チュウ太郎 そうかそうか。うんうん。とっとこー、とっとこー。 チュウ太郎、興奮しながら去る。 SCENE, 手遅れな人々。 舞台の上手に、美容院を現す簡易で象徴的なセットが現れる。 ベラドンナ、姉妹、そして、美容院の支配人がでてくる。 ベラドンナ 一杯,一杯ってどういうことよ, 支配人 ですから、今日のパーティーのために、こっちも死にそうな忙しさ なのね。 ベラドンナ あの椅子、空いてるじゃないの; 支配人 だから予約で一杯なのよ。残念ですわ、奥様。なにせもう国中の美 容院がパニックになっていましてね、その場合、傷の浅い人から助 けるって言うのが、美容業界の掟みたいなもので。手遅れはもうほ うっておくしかないって言うか。 オードリー 手遅れってなによ、手遅れって; 支配人 ごめんなさい。間違えました。生きてる人を助けるのが、人命救助 の掟でして。 ジェシカ 私だって生きてるわよ; オードリー ミミズだって、オケラだって、アメンボだって生きているんだ友達 なんだべらぼうめ; ベラドンナ 私が、王子の義理の母親になったら、こんな店一番につぶすわよ; 支配人 あら、面白い冗談ですこと。おほほほほ。 ベラドンナたち、去る。 舞台の反対側に、チャールズ王子、王様、ピエール登場。 王子 僕は嫌です; 王様 だから、チャンスをやろうと言っているんだ、チャールズ。今晩の パーティーに来る女性の中から、これはという人を選びなさい。も し、誰もいなければ、プリンセス?ローズマリーとの縁談を進める からな。 王子 そんなのむちゃくちゃです; ? ピエール チャールズ王子、この際ぶっちゃけて言いましょう。今このアラカ ルト王国は大変な不況に苦しんでいます。ここで王子が御結婚する と、経済は一気に活気づきます。結婚式の出席のために人々は服を 買い、お土産を買い、花火を打ち上げ、さらには、町の人々は王子 様が結婚したんだから、私もこの際結婚しようかしら、と便乗結婚 があふれ、結婚式場は潤い、結婚饅頭、結婚Tシャツが飛ぶように 売れるのです。王子の結婚の経済効果は、ざっと見積もって、87億 ゴールド。王子の結婚が、この国を救うのです。 王様 王子の仕事は結婚することなんだよ。それがお前の運命なんだ。 ピエール 分かりましたね。 王子 そんな…。 王様 あのなあチャールズ。政略結婚も、やってみるとなかなかいいもん だぞ。 王子 失礼します; ピエール …王様。私尐し胸が痛いです。 王様 これが、王家に生まれたものの宿命なんだ。自分の幸せより、国民 の幸せなんだ。 ピエール 王様、パーティーの準備です; SCENE, 魔法使い現る。 シンデレラの家。シンデレラが床掃除をしている。 買い物袋を抱えたベラドンナたち、帰ってくる。 シンデレラ お帰りなさい。 ベラドンナ シンデレラ、食器洗った,洗濯した,料理作った,床拭いた,窓ガ ラス磨いた,布団干した,シーツ洗った,トイレ磨いた,お風呂洗 った,ごみ捨てた, オド?ジェシ どうなの,シンデレラ, シンデレラ はい。あと、トイレ磨いて、ごみを捨てたら終わりです。 ベラドンナ まだなの,ほんとに愚図なんだから。 シンデレラ ,姉妹の頭を見て,…あの、美容院には行かなかったんですか, ベラドンナ …あんたの父親の稼ぎが悪いから、ドレスとカツラ買ったら、美容 院のお金がなくなったのよ。 ジェシカ そうよ。あんたの父親が悪いのよ。 シンデレラ お父さんは, ベラドンナ 途中で道路工事のバイトがあったから、売り飛ばしてきたわ。 シンデレラ そんな…。 ベラドンナ オードリーもジェシカも、男を見る目を養わないとだめよ。再婚し たときは、頼りなさがかわいく見えたのよ。ところが今じゃ、かわ いさがなくなって、頼りなさだけがのこってるわ。ちょうど、かわ いくて馬鹿な女が年取ると、かわいさがなくなって馬鹿だけが残る のとと同じね。これは困るわよ。 ジェシカ あら、お母様。私はもう男を見る目なんて必要ないのよ。だって、 王子様の花嫁になるんだから。 オードリー ジェシカ、何いってんのよ。それは、私の台詞でしょ。 ジェシカ えっ,セリフ、間違えてる。おかしいわね、台本は毎日チェックし ているわよ。 オードリー そういう意味じゃないわよ。私が王子様の花嫁になるって言ったの。 ジェシカ あっはっはっは;,高笑い, オードリー なにがおかしいのよ。 ジェシカ いいこと、王子様のお嫁さんになるのは、私よ。 オードリー …あっはっはっはっ。,対抗した高笑い, ジェシカ …あっはっはっはっ。,更なる高笑い, オードリー あっはっはっはっ;,対抗した更なる高笑い, ジェシカ ,同じくムキになった高笑い, ベラドンナ やめなさい;この馬鹿二人が; オド?ジェシ …。 ベラドンナ こうしちゃいられないわ。オードリー、ドレスの脇、詰めないと。 オードリー そうよ;シンデレラ、針と糸もって、上に来なさい; ジェシカ カツラあわせるんだから、串と鋏もって、上に来なさい; シンデレラ …。 ベラドンナ さ、早く準備するのよ; シンデレラ …。 ベラドンナ なによ、何でボーっと突っ立ってるの!!なにか、言いたいことでもあ るわけ;, チュウ太郎、そーっと入場。シンデレラを見守り始める。 シンデレラ お母様。 ベラドンナ 奥様。 シンデレラ …奥様、私もお城のパーティーに行きたいです。 チュウ太郎 ,小声で,よし; 間。 やがて、ベラドンナ、笑い出す。 ベラドンナ 何を言い出すのかと思ったら、冗談はやめてよ。 シンデレラ 本気です。 ベラドンナ いけるわけないじゃないの;人間にはね、それぞれ、ふさわしい場 所ってものがあるのよ;だいいち、何を着ていくの, シンデレラ オードリーお姉さんの穴の開いたドレス、私、今からなおします。 だから、 ベラドンナ お前は今から、二人のドレスとカツラを直さないといけないんだよ。 シンデレラ それが終わった後に、急いで直します。だから、オードリーお姉さ んのドレス、貸してください。お願いします。 ベラドンナ ジェシカお姉さんのかびたカツラ、貸してください。一生懸命洗え ば、きっと何とかなります。 ベラドンナ …。,突然,オードリー;オードリー;ジェシカ;ジェシカ; 二人入場。二人は下着姿。 オド?ジェシ なあに、お母様。 ベラドンナ シンデレラもお城のパーティーに行きたいんだって。 ジェシカ ギャグはもういいわよ。 シンデレラ ギャグじゃないです。 オードリー そう。じゃあいいわよ。 チュウ太郎 えっ; ジェシカ、部屋の中に入る。 オードリー シンデレラ、あのドレス、穴あいてるのよ。 シンデレラ 穴、開いててもいいんです。お願いします。 オードリー、部屋に引っ込む。 同時にジェシカ、でてくる。手にはかびたカツラ。 ジェシカ ほら、でも、このままじゃあ、シンデレラには似合わないわね。 と、ジェシカ、カツラの毛を半分むしりとる。 シンデレラ あっ; チュウ太郎 ああっ,悔しさに悶える, ジェシカ 斬新だわ;最新のモードだわ; シンデレラ ……。 オードリー、ドレスを持って出てくる。 オードリー シンデレラ、穴、開いててもいいのよね。フン; オードリー、手でドレスを引きちぎる。 ビリビリと二つに破れるドレス。何だか凄い怪力。 チュウ太郎 おおっ;,驚愕する, ジェシカ さ、シンデレラ、あげるわ。 ジェシカ、シンデレラにカツラを投げる。 それは、シンデレラの頭に当たるか、床に落ちるか。 ジェシカ お城じゃなくて、お化け屋敷のパーティーのほうがいいかもね。 オードリー ほら;穴、大きくしといたわよ。 オードリー、破いたドレスをシンデレラに投げつける。 シンデレラ …。 オードリー シンデレラ、針と糸、急いでね; ジェシカ 櫛と鋏、早くもってきてね; オードリーとジェシカ、部屋に戻る。 チュウ太郎 くそー。 シンデレラ、破れたドレスを拾って、 シンデレラ 直します。きっと何とかなりますから。 ベラドンナ シンデレラ、王子様へのプレゼントはどうするの, シンデレラ プレゼント, ベラドンナ あら、招待状は読んでないの, シンデレラ そんな。 シンデレラ、洋服の間に隠していた招待状を取り出す。 大切に大切にしまっておいたのだ。 シンデレラ、急いで真剣に読み始める。 ベラドンナ静かに近づき、さっと招待状を取り上げる。 シンデレラ あっ; チュウ太郎 あっ; ベラドンナ どれどれ。 シンデレラ 返してください; ベラドンナ 確かめてあげようっていうんじゃないの。 シンデレラ 返してください; ベラドンナ そんなにあわてたら、破れてしまうじゃないか。 と、ベラドンナ、両手で招待状を頭の上に掲げ、ゆっくりと破る。 シンデレラ えー!! チュウ太郎 えー!! ベラドンナ お前があんまり暴れるからだよ。 シンデレラ ひどい…ひどい…。 ベラドンナ 残念だねえ。招待状がないと、お城には入れないよ。 シンデレラ …。 ベラドンナ、言いながら、招待状を細かく破ってごみ箱に捨てる。 興奮するチュウ太郎。 チュウ太郎 うむむ、許せん; オードリー シンデレラ、早くして;早く来て;ドレス直すわよ; ジェシカ シンデレラ、まだなの;急いでよ; ベラドンナ シンデレラ、急ぎなさい; びくっとするシンデレラ。 ベラドンナ、シンデレラの手を引いて退場。 その間にチュウ太郎が出てきて、破れたドレスとカツラを拾う。 チュウ太郎 さて、どうする。ディズニー版のシンデレラでは、ドレスは俺たち ネズミが作ることになっているぞ…。ぐあー。ファンタジーにもほ どがある;だからディズニーって信用できないんだ。…いや、ここ はひとつやってみるか…。 チュウ太郎、働き出す。,ドレスを直す動きの様式的な表現かシルエットなど, その動きに、声がかぶさる。 オードリー ,声,シンデレラ、針; シンデレラ ,声,はい; ジェシカ ,声,シンデレラ、鋏; シンデレラ ,声,はい; ベラドンナ ,声,シンデレラ、お湯; シンデレラ ,声,はい; オードリー ,声,シンデレラ、糸; シンデレラ ,声,はい; ジェシカ ,声,シンデレラ、カツラ; シンデレラ ,声,はい; ベラドンナ ,声,シンデレラ、鏡; シンデレラ ,声,はい; チュウ太郎 だめだあー;やればやるほどばらばらになっちまうー。 チュウ太郎、崩れ落ちる。 チュウ太郎 へへ…燃え尽きたぜ。真っ白にナ…。実写版ミュージカルのネズミ は無力だって言うのか…。実写版ミュージカルが憎い; 三人 できた; ? オードリー みてなさい;私の美しさに王子様は卒倒するわ。 ジェシカ 王子様、待っててねー。私は勝つわ; と、ベラドンナが現れる。 一番はでに着飾っている。 ベラドンナ 私が勝つ;人生、一発逆転; ? ベラドンナ さ、馬車が来たわ。いくわよ、あんたたち。 オド?ジェシ はい、お母様。 ベラドンナ 部屋の掃除やっておくのよ、シンデレラ。 三人、出て行く。ばたんとしまる扉。 シンデレラ、一人残される。 チュウ太郎、現れて、シンデレラにドレスを渡す。 チュウ太郎 シンデレラ。 シンデレラ なに、どうしたの。 チュウ太郎、シンデレラにそのドレスをあてる。 ぼろぼろの切れをへたくそにつないだ状態。 チュウ太郎 私の実力ではこれが精一杯でした;しかし、僕の気持ちが一杯詰ま ったドレスです。 シンデレラ …ありがとう。雑巾にしてくれたの。 チュウ太郎 ぐあー。シンデレラ、ごめんよー。 チュウ太郎、いたたまれなくなって、去る。 シンデレラ どうしたの…, シンデレラ、ドレスを見つめる。声が出ない。 シンデレラ ,つぶやく,お母さん…私もうダメです。 と、ドアをノックする音。 シンデレラ ………。 もう一度、やさしくノックする音。 シンデレラ …はい。 シンデレラドアを開ける。 そこには、不思議な格好をした人,魔法使い,が立っている。 魔法使い 驚いた。お母さんにそっくりだ。 シンデレラ えっ…, 魔法使い 本当に生き写しだよ、シンデレラ。 シンデレラ えっ…あなた誰ですか, 魔法使い 昔、君のお母さんと友達だった者だよ。 シンデレラ えっ、お母さんを、知っているんですか, 魔法使い ああ、ようく知っている。 シンデレラ あの、 魔法使い パーティーに行きたいんだろ、シンデレラ。 シンデレラ えっ, 魔法使い さあ、パーティーに行こう。 シンデレラ からかわないでください; シンデレラ、ドアをバタンと閉める。 と、魔法使い、階段の下からすっと現れる。 魔法使い からかってなんかいないさ。 シンデレラ ,驚いて,どうして!?何処から入ってきたんですか; 魔法使い からかってなんかいない。昔、君のお母さんと約束したんだ。君が 本当に困っているときに、必ず君を助けるとね。 シンデレラ 私を助ける, 魔法使い ああ、そう約束したんだ。君のお母さんと。 シンデレラ 私のお母さんと!? 魔法使い ああ。 シンデレラ どうして, 魔法使い えっ, シンデレラ どうしてそんな約束をしたんですか, 魔法使い ,素で戸惑い,それは、その、話せば長いんだが、なんと言えばい いのか、その、いやはや、 シンデレラ 嘘なんですね、さあ、出て行ってください。 魔法使い お城のパーティーに生きたいんだろ。 シンデレラ からかわないでって、言ってるでしょ; 魔法使い シンデレラ、 シンデレラ もういいんです。ほっといてください。どうせ、私なんか… 魔法使い かわいそうに。 シンデレラ えっ, 魔法使い 我慢することが当たり前になったんだね、シンデレラ。…ああ、そ うか招待状がないからパーティーにいけないと思っているんだ。 魔法使い、ゴミ箱を見つけ、手にとって、 魔法使い 確か、ビリビリに破られて、この中に捨てられたんだね。 魔法使い、なにやらむにゃむにゃとつぶやいて、アクション。 その瞬間、ゴミ箱から、ブワッと煙が上がる。,というようなナニか, 魔法使い、その中に手を入れると、招待状が完璧な形で出てくる。 魔法使い ほら、招待状だ。 シンデレラ、駆け寄って、見る。 シンデレラ …信じられない。 魔法使い いいかい、シンデレラ、奇跡は起こるんだよ。 ? シンデレラ …あなたは、魔法使い, 魔法使い そう呼ぶ人もいるな。自分としては、“愛の魔法使い”と呼ばれるの が好きだ。 シンデレラ “愛の魔法使い”,“魔法使い”とどう違うの? 魔法使い 難しいから、まだわからなくていいぞ。さて、次だ。どんな奇跡を 起こしたいのかい,人生には、奇跡がおこるんだよ。 シンデレラ あの、もし、出来たら、,自分の服を指差して,この服を。 魔法使い 簡単なことだ。奇跡は起こる。信じる人間にだけ奇跡は起こる。シ ンデレラ、もう我慢することはないんだよ。奇跡は起こるんだから。 ズンドガズンドコドガビガズン?サリサリハロハロ?ドーン;,な どと呪文を唱える, ? この歌,呪文,の間に、シンデレラに当たる照明が落ちる。 呪文が終わった瞬間、シンデレラの衣装は早着替えで終わっている。 そこには、セーラー戦士がいた。 魔法使い うむ。素敵だ。 シンデレラ えー!!なんなの、このドレス!? 魔法使い 私の趣味だが、どうかしたのか, シンデレラ 変;変;変;絶対に変; 魔法使い そうか,いかにも「月に代わっておしおきよ;」って感じがするだ ろう, シンデレラ 変ですよ; 魔法使い よく似合ってるよ、うさぎ。 シンデレラ 人を他の誰かに見立てないで下さい; と、チュウ太郎が登場。 雑巾を縫い合わせたドレスを持ってくる。 チュウ太郎 シンデレラ;思い切って、雑巾でドレスを作ってみたぞ;ここまで きたらアートって感じだよね; と、チュウ太郎、シンデレラの格好を見る。 チュウ太郎 …うん、そのドレスよりはずいぶんましだ…。 魔法使い なんだ、お前たちは; チュウ太郎 僕は「シンデレラを愛するネズミたちの会」の会長のものだ!! 魔法使い ちょうどいい。お前、シンデレラのお供になってくれるか, チュウ太郎 え!?僕の言葉がわかるのか; 魔法使い ああ。どうだ、なってくれるな。 チュウ太郎 ,挑戦的に,なんだ、お前は!! 魔法使い 魔法使いだ。 と、イリュージョン。,舞台のどこからか花火とか;:,とか、それなりに派手に。, チュウ太郎 ,さっと,分かりました。何なりと。,と、傅く, 魔法使い シンデレラ、かぼちゃはあるかい, シンデレラ かぼちゃ,ええ。たしか、ここに。 シンデレラ、部屋の隅に行く。 チュウ太郎 しかし、あのドレスはひどいな。 魔法使い うるさいな。 シンデレラ ,持ってきて,かぼちゃです。 魔法使い 持ったまま、そこに立つんだ。 ? 魔法使い ドーン!!,と呪文をいう。, 煙とともに、シンデレラは消える。,舞台の真下にはける,, チュウ太郎 シンデレラ; 魔法使い 大丈夫、大丈夫。お前はシンデレラを導く御者になるんだ。,と、呪 文を唱える。, ? チュウ太郎 い、いやだー。魔法はやだよー。 魔法使い ,呪文, と、なんらかのイリュージョンの後、チュウ太郎、人間へと変わる。 チュウ太郎 俺、人間になったのか! 魔法使い さて、次は馬車だな。 ? 魔法使い ,呪文!!, ? と、シンデレラが消えた場所の下から馬車が現れる。 チュウ太郎 凄い!! 魔法使い これが、お前が御し、引き、乗り込む馬車だ。そして、 音楽とともに、馬車の扉が開き、中から、今度こそ素敵なドレスに身を包んだシンデレラが現れる。 チュウ太郎 シンデレラ!! シンデレラ あたし…いったい… 魔法使い 私の趣味には反するが、そういうドレスがいいんだろう。 シンデレラ …はい!! ? 魔法使い さあ、お城へおいき。パーティが待っている。シンデレラ、うんと パーティーを楽しむんだ。 ? チュウ太郎 さあ、シンデレラ、お手をどうぞ。 シンデレラ ひょっとして、ネズミさんなの、ネズミさんなのね。 チュウ太郎 わかるんだな、俺の言葉が分かるんだな。 シンデレラ ええ、分かる、分かるわ。 チュウ太郎 ,泣く,この日をどれだけ待ったことか!! 魔法使い 泣いている時間はないぞ。さあ、行くんだ。 チュウ太郎 よし、いこう。 魔法使い ただし!!,魔法使い、合図する。音楽の種類が軽快なものから、警告、 集中力を表すようなものにかわる。,お城の時計が12時を打つ前に、 必ず帰ってくること。いいね。 チュウ太郎 12時を過ぎるとどうなるんですか。 魔法使い 魔法は解けて、そのドレスもこの馬車もお前たちも全て、元のかぼ ちゃやネズミや汚れた服に戻ってしまうんだよ。 チュウ太郎 おう!! シンデレラ どうして!? 魔法使い えっ!? 音楽、とまる。 シンデレラ どうして、12時を過ぎると魔法が解けるの, 魔法使い そ…それは… シンデレラ どうしてなの, 魔法使い 誰にも言わない, シン?チュウ 言わない。,と、首を振る。, 魔法使い 魔法の国の約束を破ったから、その罰で、私の魔法は一日しか効か なくなったの。 シンデレラ 約束って, 魔法使い えっ!? シンデレラ どんな約束を破ったんですか。 魔法使い 誰にも言わない, シン?チュウ 言わない,と、首を振る。, 魔法使い 人間の女性に恋をしたのさ。 チュウ太郎 あ、赤くなってる!! ? シンデレラ 魔法使いって、人間に恋をしちゃいけないんですか。 魔法使い ああ、なぜならば…,と、溜める,…魔法使いだからさ。 シンデレラ その相手って、まさか… 魔法使い 昔の話さ。…ただ、ひとつ約束したんだ。 チュウ太郎 何を, 魔法使い 彼女の残したものを、ずっと守ると。 チュウ太郎 彼女の残したもの… 魔法使い 気にせんでいい。そんなことより、早くしないと、パーティーが終 わってしまうぞ。 チュウ太郎 ああっ; 魔法?シン どうしたの, チュウ太郎 シンデレラはなにもダンスレッスンしてない;;お城のパーティー でダンスがあるんだ。ちゃんと踊らないと、王子様には出会えない!! シンデレラ …そんな。 チュウ太郎 大丈夫、オイラにまかしてって。さ、魔法使い、ダンスが踊れるよ うになる魔法でもちゃっちゃとかけろよ。 魔法使い それが人に物を頼む態度かね。 チュウ太郎 こんなに凄い魔法使えるんだからさ。 魔法使い のび太になるな!! チュウ太郎 ええっ!! 魔法使い 何でもかんでも魔法に頼ると、のび太になるぞ!!お前はシンデレラを のび太にしたいのか; チュウ太郎 でも…でも…シンデレラにとっては、これが一世一代の勝負どころ なんだ; 魔法使い …君たちは魔法使いを誤解している。 シンデレラ えっ; 魔法使い 魔法使いはなんでもできると思っている。 チュウ太郎 違うの, 魔法使い なんでもできる魔法使いを大魔王様というの。それ以下の魔法使い はいろいろ限界があるの。 シンデレラ それで, 魔法使い 私の魔法はここまで。もう限界なの。 チュウ太郎 だって、ブワって。 魔法使い あれが最後。もうなし。いやあ、かぼちゃを馬車にするので、もの すごくメモリー、食っちゃったのよ。まあ、そんなわけだから、も う限界。さ、シンデレラ、行きなさい。 チュウ太郎 それじゃ、だめなんだよ。 魔法使い そんなこといわれても、私はドラえもんじゃないんだから。…,は っと,ちょっと、待て。最後のメモリーをつかって、取り寄せの魔 法を、 チュウ太郎 とりよせ, 魔法使い、さっと呪文を唱えると、箱を取り出す。箱を開けると、なかからガラスの靴が現れる。 魔法使い シンデレラ、このガラスの靴に履き替えなさい。 シンデレラ ガラスの靴!? 魔法使い これは、魔法の世界に伝わる踊りの靴だ。このガラスの靴には、踊 りの妖精の魂が封印されている。どんなおどりも大丈夫だ。 チュウ太郎 よっしゃあー。これでいけるぞ; 魔法使い ただし、この靴は、むちゃくちゃ高い!レンタルするだけだから、ち ゃんと返せよ。…さあ;行け、シンデレラ;,,時まで楽しんで来 い!! シンデレラ ハイ。ありがとうございます; チュウ太郎 シンデレラ、さあ、行こう。 魔法使い さあ、シンデレラ;パーティーへ;王子様が待っているぞ; 音楽がかかる。 シンデレラが馬車に乗り込む。 SCENE, パーティー!! パーティーまであと尐しというところ。チャールズ、そわそわしている。そこへ、王様が入場してくる。 王様 いいか、チャールズ。今晩が勝負だ。パーティーの参加者の中から、 必ず、一人花嫁を選ぶのだ。 王子 父さん、どうも調子が良くないんです。 王様 それは、いかんな、プリンセス?ローズマリーに介抱してもらうこ とにしよう。 王子 いえ、父さん、気力で治りました。 王様 病み上がりが大事なのだ。 王子 …ねえ、父さん。父さんはどうやって、奥さん、いや母さんを選ん だんですか。 王様 えっ; 王子 どうやって選んだんですか。 王様 ,うろたえ,どうやってって…お前。そんなこと実の息子に聞かれ るとは思わなかったな…それは…やっぱり、「愛」だな。,と照れる。, 王子 でしょう。僕には、その「愛」が分からないんです。だから、自分 の妻を選ぶことは出来ないんだ。 ? ムーディーな音楽が流れてくる。 王子 父さん、聞いてくれ。『本当の愛』僕のテーマ曲だ。 チャールズ、歌いだす瞬間、王様、音響ブースに「やめろ」と合図。 音楽とまり、チャールズ思わずつんのめる。 ? 王子 父さん!! 王様 「愛」は分からぬものだ。わしとていまだにわからぬ。多分死ぬ直 前になっても分からないだろう。 王子 だったら、結婚なんて出来ないじゃないか。いや、「愛」が分からな いんだから結婚しちゃいけないと思う。 王様 チャールズ。「愛」というのはな、待つものではなく、探すものなん だ;;待っていては、ますます分からなくなる;愛は待つものでは なく、探すことだ;「愛」がなにか知りたいのなら、飛び込まない と。「愛」にたどり着く唯一の方法は飛び込むことだ。 王子 飛び込む…, 王様 そうだ。飛び込んでこそ、愛は手に入るんだ。 王子 飛び込む…でも、飛び込んで、そこに愛がなかったら, 王様 また飛び込むのだ。 王子 そこにも愛がなかったら, 王様 また飛び込むのだ。 王子 そこにも愛がなかったら, 王様 また飛び込むのだ。 王子 そこにも愛が… 王様 ,ピシッと,ピエール;言葉をいくら重ねても、愛には届かない。 さあ、舞踏会を楽しもうではないか。 そこは、パーティーの風景。たくさんの着飾った男女が、優雅にダンスをしている。 衛兵,,声, ジミーナ子爵令嬢ビクトリア様入場; 衛兵2,声, エキセントリック公国エキゾチック姫入場; 王様 どうだ、チャールズ。気に入った女性はいそうか, 王子 …,独り言で,愛を手に入れるために、飛び込む… 王様 チャールズ、皆、きれいな女ばかりだぞ。ウォッホン。チャールズ にふさわしい娘かどうか、この身を持って確かめてこようじゃない か。はーい;そこのおじょーさーん。,と、退場, チャールズ、一人で考え込んでいる。と、そこへ、…やつらが帰ってきた。 ? ベラドンナ ベラドンナ様御息女、オードリー様、ジェシカ様、御到着―!! と、三人が世にもおぞましく登場する。 ? オードリー、ジェシカ、メ一杯の愛嬌を振りまいて登場。 チャールズにウィンク;チャールズ怯える。 二人がずんずんと迫ってくる。 オド?ジェシ チャールズ様、踊っていただけないでしょうか, 王子 えっ; オードリー ぽかんと突っ立ってるだけでは、 ジェシカ 体がなまりますわよ。 王子 あの、いえ、僕は… オードリー さあ、王子!! と、オードリー、注目の中、王子の手を引いてオードリーの強引なダンスが始まる。 ジェシカ お姉さまばっかり、ずるい!! とジェシカも参加。 チャールズはジェシカとオードリーに翻弄されている。それは、ダンスというより、どこかプロレスに近い。 ピエール 何ですか、あなたたちは; と、とめようとするピエールを、ベラドンナ羽交い絞め。 ベラドンナ まあまあ、ここは若い人たちだけにまかせて。 プロレス技もかけられているチャールズ。 オードリー ,両手を広げて,さあ、飛び込んできなさい; ジェシカ ,両手を広げて,この胸に飛び込むのよ; 王子 助けて; オードリー?ジェシカ、最後の挨拶だけは、レディーのようにつつしみ深くこなす。 王子、ふらふらになる。 オードリーとジェシカ、ベラドンナに近づきながら、 オードリー 私のこと絶対に忘れないわね。 ジェシカ 勝ったわ。 ベラドンナ ,満足そうに,やったわね。 このとき、入り口付近で衛兵がおろおろしている。 衛兵, 間違いなく高貴なお家の、特にお名前を隠されているお嬢様、ご到 着―。 入り口から、シンデレラ入場。 その瞬間、人々その美しさに驚き、思わず後ずさりして、舞台の真ん中から二つに割れ、一本の道を作る。 その中央に出来た一本の道は、舞台の前に立っている。チャールズにたどり着く。 チャールズ、ゆっくりと振り向く。 そして、シンデレラと目が合う。 そのとき、世界はシンデレラとチャールズだけになる。 王子 踊っていただけませんか。 シンデレラ はい。 二人が踊りだす瞬間、世界は動き出す。 オードリー 誰よ、あの女。 ジェシカ どっかでみたような気がしない, ベラドンナ どっかの貴族の娘よ。悔しいわね、家柄だけで勝負して。 チュウ太郎、現る。ダンス、ワルツからタンゴに変わる。 チュウ太郎 タンゴだ;大丈夫か、シンデレラ; シンデレラ、見事に踊りを続ける。 チュウ太郎 よし;その調子だ;さすが魔法の靴; シンデレラの踊り、だんだん早くなる。だんだん派手になる。 チュウ太郎 …なんかへんだぞ; 王子 楽しいですねえ;なんと言う踊りです, シンデレラ 分かりません。足が勝手に動くんです。 王子 勝手に,ほんとに踊りが好きなんですね。 踊りはさらにエスカレート。 ヒップホップへと進む。 ドレスや正装すがたでヒップホップを踊る人々。 チュウ太郎 靴;やりすぎだ; 踊りはエスカレートして、最後にやっとポーズ。全員へとへとになっている。 王子 楽しいなあ。僕、こんなに楽しい瞬間は生まれて初めてですよ。 シンデレラ 私もです。 王子 さあ。もっと踊りましょう; 王様 やめー;やめんかこらー;これ以上やったらわしは死ぬ。 ピエール 王子、もう勘弁してください。 王子 じゃあ、何しよう, 王様 ゲームはどうかの。 ピエール あ、そうだ。チェスはいかがですか, 王子 もっと体を動かすのがいいなあ。,シンデレラに,どんなゲームがし たいですか, シンデレラ ゲーム…あの、かくれんぼ。 王子 かくれんぼ;, 周りの人、これ見よがしに笑う。 王子 いいなあ、かくれんぼ。もう、ずっとやってない。 王様 なに, 王子 やろう;かくれんぼ;じゃあ、僕が隠れる。みんな,:かぞえてね。 全員、目をつぶって数えだす。 と、チャールズ、一緒に目をつぶっているシンデレラの手を引く。 チャールズ、皆が数えている間に、シンデレラの手を引いて消える。 ベラドンナ こっちよ; チュウ太郎 シンデレラ、気をつけろ; 全員退場。 SCENE, 月明かりの下で??? そこは、お城のお庭。 星が瞬くロマンチックな場所。 チャールズがシンデレラの手を引いて、走って出てくる。 王子 こっちです。 二人とも、はあはあいっている。 ただ、チャールズはかすかに笑う。 シンデレラ いいんですか。かくれんぼは。 王子 今はかくれんぼより、あなたと話がしたいんです。 シンデレラ まあ…。 チャールズ、かすかに笑う。 シンデレラ どうしたんですか, 王子 いえ、こんなに走ったのはいつ以来だろうと思って。 シンデレラ いつ以来なんですか, 王子 小学 小学生如何制作手抄报课件柳垭小学关于三违自查自纠报告小学英语获奖优质说课课件小学足球课教案全集小学语文新课程标准测试题 校以来です。一生懸命走ることも忘れていました。 シンデレラ …そうですか。 王子 あなたは, シンデレラ えっ, 王子 あなたは走るんですか, シンデレラ ええ。毎日、階段を駆け上がって、洗濯物を運んで、 王子 洗濯物, シンデレラ ええ。紅茶セットをもって走ってます。 王子 あなたのことをもっと教えてください。お名前は, シンデレラ 私の名前は…いえません。 王子 分かります。言うと、大変な問題になるんですね。 シンデレラ え,ええ…。 王子 どうですか、僕の城は,僕の城を見てどう思いましたか, シンデレラ …掃除するのがたいへんだろうなって思いました。あんまり広いか ら。床を拭く人は腰が痛くなっているとおもいます。 王子 あなたって家庭的で優しい人なんですね。そんな高貴な生まれなの に、床を拭く人の心配をしてあげているんだ。 シンデレラ 実際大変なんですよ、床掃除は!! 王子 なんてやさしい人なんだ。 ベラドンナたち、登場。 ベラドンナ こっちよ。 オードリー でも、どうしてこっちだって分かったの。 ベラドンナ さっきずっと目を開けて見てたのよ。 ジェシカ さすがお母様。 ベラドンナ 待って。くんくん。,と、鼻でかぎ始める, そのまま、くんくんとかぎ続け、とうとうチャールズにたどり着く。 ベラドンナ 王子様、見つけたー; オードリー お母様、凄い; ジェシカ 犬ね、犬だわ。いえ、犬以上よ;そしてある意味犬以下。 ベラドンナ ,シンデレラに気づき、,あら、どこかのお嬢様も御一緒で。では、 娘たちを残して、私たちは大広間に戻りましょう。,と、シンデレラ の手を引いていく。, 王子 待て; オードリー さあ、王子様、もっとお庭の奥深くへ行きましょう。 ジェシカ 月明かりもささない、真っ暗なジャングルのような奥地へ; 王子 ちょ、ちょっとちょっと。 シンデレラ あの…。 王子 やめろー。 ? と、そこへ、チュウ太郎が登場。ベラドンナたちのうなじをかんだり、背中に侵入したりして彼女たちを追い払う。そして、きめ台詞。 チュウ太郎 命短し。恋せよ乙女。,と、退場, ? 王子 何でしょう, シンデレラ さあ…, 二人ダンスを始める。と、そこへ12時の鐘が。 シンデレラ あの音はなに, 王子 12時の鐘です。なに、まだ夜は長い。 シンデレラ 12時、私帰らないと; 王子 帰る、冗談でしょう。 シンデレラ すみません、帰ります。 王子 ダメです。今夜は離さない。 シンデレラ 離してください、お願いします。 王子 ダメです。 シンデレラ さようなら。,と走り出す, 王子 待ってください;,衛兵たちに,追え;お前たち、追うんだ; ピエールが登場。 ピエール いません、見失いました; 王子 探すんだ;さあ早く; ピエール はい; 12度目の鐘。チャールズふと階段のところを見る。 ガラスの靴が落ちている。 そして、ガラスの靴を手に取る。見つめるチャールズ。 SCENE; ガラスの靴の娘を探せ; シンデレラの家。 ベラドンナ シンデレラ;はやくドアをあけるのよ; 三人、ブリブリして入ってくる。 オードリー おそいじゃないの; ジェシカ ほんとに愚図なんだから。 シンデレラ すいません。…あの、パーティはどうでした, オードリー 私、王子様と踊ったのよ。私だけよ。 ジェシカ わたしもよ。私とも踊ったのよ。 オードリー 王子様、あんまりダンスが楽しかったのね。盛んに言ってたわ。 シンデレラ なんていったんです, オードリー 「助けて」って。これ以上踊ると、楽しすぎてどうにかなっちゃう って意味ね。 ジェシカ さ、私もうねるわ。王子様と踊って疲れちゃった。 二人、退場。 ベラドンナ ドレス、ちゃんと洗うのよ。カツラもカビ生えないように、手入れ するのよ。いいこと, シンデレラ はい。 ベラドンナ退場。 シンデレラ …夢じゃなかったんだ。…うれしい…さびしい。 舞台の反対側に、チャールズ、王様、ピエール現る。 王子 ピエール、このガラスの靴がぴったり合う女性をさがせ;私はこの 国中の全ての年頃の女性をしらべて、必ず見つけ出せ。私はその女 性と結婚する; 王様 なんと; 王子 ピエール、早く行け。いますぐ調べるんだ;,と、退場, ピエール はい; 王様 ピエール、もしその女性がみつかったら、まず家柄を調べろ。王子 の嫁にふさわしいかが問題なのだ。 ピエール はい。 王子 …あなたはどこに…。 SCENE, 夢の後で??? シンデレラの家。 声が飛ぶ。 ベラドンナ ,声,オードリー;ジェシカ;起きなさい!!たいへんよ!! オードリー 何、ママ。どうしたの。 ベラドンナ いつまで寝てるの;ガラスの靴よ、ガラスの靴; ジェシカ 何のこと, ベラドンナ ガラスの靴をピッタリはけた女性が、王子様のお嫁さんになるの よ; オド?ジェシ えー!! シンデレラ 本当ですか, シンデレラ、飲み物をもって登場。 ジェシカ シンデレラには関係ないでしょ。紅茶の用意してよ。 チュウ太郎登場。 チュウ太郎 へん。今に驚くなよ。 シンデレラ あのう、もう尐し詳しく。 ベラドンナ シンデレラ、地下の倉庫からスコップを出してくれない, シンデレラ スコップ,何するんですか, ベラドンナ わたしも道路工事のバイトに行こうとおもってね。 シンデレラ …そうですか。 シンデレラ、床の入り口を開ける。 チュウ太郎 はやくこないかな、ガラスの靴。 シンデレラ、階段をおりかけた時に、ベラドンナ背中を押す。 そのまま、床のふたを閉める。 オードリー ママ!! チュウ太郎 あ; ベラドンナ ジェシカ、鍵。 ジェシカ はい。 ジェシカ、戸棚の上から鍵をとってかける。 かすかにドンドンドンと叩く音がする。 チュウ太郎 なんてことを!! ジェシカは、鍵をテーブルの上に置く。 ベラドンナ 準備するのよ。 オードリー 準備, ベラドンナ ガラスの靴はね、かなり小さいわ。 ジェシカ 小さい… ベラドンナ いいこと。 ベラドンナ、オードリーとジェシカに耳打ち。 うなずくオードリーとジェシカ。 直ぐに二人、台所に行ってごにょごにょ。 オードリーは、台所の棚から何かを取る。 ジェシカはおなべを火にかける。 チュウ太郎はこの間ずっとテーブルの上の鍵を狙っているが、チャンスはなかなかな い。 とファンファーレ。 そして、ドアがひらき、ピエールが入ってくる。 ピエール こんにちは。お城からきました。国中の年頃の娘さんに、このガラ スの靴を履いて頂きます。ぴったりの方がいらしたら、それが、王 子のお嫁さんになります。 オド?ジェシ ,悲鳴;, ピエール ,ふたりの顔をみて、,…無駄だとは思いますが、どうぞ。 ベラドンナ 何ですって, ピエール いえ、時間がないので、早速、履いて頂きましょう。 と、ピエール、ガラスの靴を差し出す。 ベラドンナ オードリー、さあ、あなたよ。 オードリー、ピエールが差し出したガラスの靴の中に、足を滑り込ませる。 チュウ太郎 入るわけがないよ!! なかなか入らないが、しばらくして、オードリーがなにやら胸の隙間からとりだし、足にごにょごにょして、「フンッ」と踏ん張ると、つるりと入る。 全員 おおっ; チュウ太郎 そんな; ベラドンナ オードリー; オードリー やったわ;母さん; チュウ太郎 ウソだ!! ピエール そんな… と、ピエール、思わずオードリーの足を触ると、 ピエール ん,このぬるぬるしたものはなんです, ピエール、オードリーの胸の谷間にあるものを見る。 それはサラダ油のビン。 ピエール これは、サラダ油。 オードリー ああっ; ピエール なんてことを;失格です。 ベラドンナ じゃあ、ジェシカ、あなたの番よ。 ピエール 何も持ってないでしょうな。 ジェシカ もちろん。あの、ガラスの靴、洗いましょうか, ピエール 洗う, ジェシカ 油は、拭くだけじゃ取れないでしょう。私、家庭的ですから、そう いうの見るとむずむずするんです。 ジェシカ、靴をひょいととって、お鍋の中に入れる。 ピエール ちょっと;なにするんですか。ただでさえ時間がないっていうのに。 ベラドンナ なんですって, ピエール 国中の女性は全員、という王子様の御命令だから、やってるだけ です。 ベラドンナ 喧嘩、売ってる, ピエール さあ、靴を返してください。とっととやりましょう。 ジェシカ 分かってます。,なべの中を見て、,ちょうど、洗えたみたい。さ、 行くわよ。 ジェシカ、おなべから靴を取ろうとして、触って ジェシカ あちっ。 といって、手を引っ込める。 ジェシカ、足を靴に入れる。 ジェシカ うがっ; ゆっくり、足が靴の中に入っていく。同時に、ジェシカ、暑さにもだえる。 ベラドンナ 根性よ;ジェシカ; ジェシカ 分かってるわ。 ピエール ちょっとまちなさい; と、ピエール靴を触る。 ピエール あちっ;なんです、これは;,なべの中をみて,これは熱湯じゃな いか;熱湯のなかにガラスの靴を入れていたのか。どうして; チュウ太郎 説明しよう!! と、チュウ太郎、袖からガラス瓶と鎖につながった鉄の玉、アルコールランプとお鍋が乗ったテーブルを引っ張り出す。,本物ではなく誇張したもの。,テーブルの前面には、「チュー学生の科学」と書いてある。 チュウ太郎 ビンの中に鉄の玉を入れようとしてもなかなか入らないとき、お湯 の中にビンを入れて温めると、ガラス自体が大きくなって、簡単に 入るようになるのです。つまり、ガラスはあっためると大きくなっ て、今まで入らなかったものが入るという性質があるのです。以上 説明終わり!!何のために鉄の玉を入れるかは秘密!! セット引っ込む。 この実験を見ていたピエール、はたと気づいて、 ピエール そうか;ガラスはあっためると膨張するから、靴を大きくしよう としたんだな;なんて女だ; ジェシカ あら、言いがかりよ。ふぐっ; ベラドンナ やめなさい; ジェシカ、悶えてごろんごろんする。 オードリー お母様、足、まっかよ; ピエール なんて人たちなんだ;失格です; ベラドンナ じゃあ、私ね。私に履かせて頂戴; ピエール “年頃の娘”ですよ。 ベラドンナ 黙れこの青二才がー;…年頃じゃないの;私が年頃って言ったら、 年頃なの;女はね、死ぬまで一生、年頃なの;,客席に,そうでし ょ;そうよね;子供が出来ても、自分で降りない限り、女は一生年 頃よね;…拍手はないの!?拍手は; ピエール お断りします; ベラドンナ …うわーん。,泣く,悔しいわ;ホントに悔しいわ; ピエール さあ、あと一人呼んで来なさい。 ジェシカ あと一人, ピエール いたでしょう, ベラドンナ いえ、これで全員よ。 かすかに、床をドンドンと叩く音がする。 ピエール おかしいですね。たしか住民票にはもう一人娘がいると、探して まいりましょう。,と、退場する, ベラドンナ ちょ、ちょっと; チュウ太郎 ここだよ、この下にシンデレラはいるんだよ。シンデレラは王子様 を愛しているんだ。 ベラドンナ うるさいネズミね;うらっ;うらっ;,と、殺鼠剤の噴霧器をだし てチュウ太郎にかける, チュウ太郎 二人は愛し合ってるんだ…だから…シンデレラに…靴を…靴を… チュウ太郎意識を失う。 ベラドンナ ざまあみなさい。人間に逆らった罰よ。 と、突然ドアがあいて、シンデレラが入場する。 シンデレラ お母様、ただいま。買い物に行ってきました。 唖然とするベラドンナ?ジェシカ?オードリー。 そのまま、シンデレラ、すたすたと、 シンデレラ 地下にしまっておきます。 と、そのまま、机の上の鍵をとり、シンデレラが閉じ込められている地下室の入り口を開ける。 シンデレラ、その中に入り、直ぐに飛び出てくる。 そのシンデレラははあはあ言っている。 シンデレラ 靴を、ガラスの靴を履かせてください; ピエールが入場してくる。 ピエール ああ、ここにいらしたんですか。さあ、国中の年頃の女性は全て、 ですからね。どうぞ。 ベラドンナ 履かせちゃだめ;履かせたらだめよ; オードリー ママ…, ジェシカ まさか… シンデレラゆっくりと靴を履く。 そして、ぴたりとあう。 全員 おおっ!! オードリー そんな… ジェシカ なにかの間違いよ!! ピエール 熱くない;油もない;納豆もない;靴べらもない;だけど; ピエ?チュウ ぴったりだ; ピエール さあ、お城へ。今すぐ、さあ、行きましょう; ピエール、チュウ太郎、シンデレラの手を引いて、あっというまに去る。 オードリー そんな馬鹿な… ジェシカ 絶対にウソよ… ベラドンナ …そんな気がしたのよ。 そして、地下室の入り口に魔法使いの顔が見えたような気がした。 魔法使い やれやれ、世話がやけるな… SCENE, 愛こそ全て シンデレラがピエールに導かれて登場。 そこは、お城の中にある部屋。 一人になるシンデレラ。すこし心細そう。チュウ太郎が心配そうに見守る。 と、王様が入場する。 王様 こんにちは。チャールズが探していたというのは、君かね。 名前は, シンデレラ シンデレラです。 王様 お父さんは何をしているのかな。 シンデレラ ソートベリクのブドウ畑で働いています。 王様 ほう、ブドウ畑。 シンデレラ おいしいワインがとれます。 王様 なるほどな…ちょっと待っておれ。 王様、手にバックを持って入場してくる。 王様 旅行に出てくれ。金はこの中に入っている。 シンデレラ 旅行, 王様 この国を出て、他の国へ。一年ほどで十分だ。金は足りなくなった らいくらでも旅先に送る。 シンデレラ ちょっとまってください。私には何のことだか… 王様 チャールズは王子だ、王子は、王子にふさわしい家柄の人を花嫁に しないとまずいんだ。 シンデレラ 家柄… チュウ太郎 ちょ、ちょっと待チュウ;何チュよ、家柄チュて;二人は愛し合っ ているチュウ; 王様 それが、王子の宿命であり、運命なのだ。 チュウ太郎 冗談じゃないっチュウ;,退場する, 王様 すまんな。しかし、分かって欲しい。王子に生まれた以上、家柄を 守らねばならない。そうすることで、王子は世界中の国から次の王 様と認められるんだ。…受け取ってくれるね。 シンデレラ …人目、王子様に会わせてくれませんか。 王様 残念ながら、それは出来ない。君は見つからないことになっている。 シンデレラ そんな… ? 王様 シンデレラ。君の世界には君の世界のルールがあるように、我々の 世界には我々のルールがある。それは、…残酷なルールなんだ。 ? シンデレラ …。 王様 お願いだ。チャールズのことを考えているのなら、チャールズのた めに身を引いてくれ。…それが、愛だと思って。 シンデレラ それが…愛, 王様 そうだ。相手の幸せを考えるのが本当の愛だと私は信じる。チャー ルズに、立派な王様になって欲しいのなら、どうか、身を引いて 欲しい。それがチャールズへの本当の愛だ。 シンデレラ 本当の愛…。 シンデレラ考え込む。 王様 さあ、受け取ってくれ。 シンデレラ、バッグに手を伸ばそうとする。すると、チュウ太郎がチャールズのジャケットを持って入場。そのまま、ジャケットをシンデレに投げつける。 王子 ,声,こら、ネズミ、僕の服を返せ; チャールズ、直ぐに登場。 投げられたジャケットを目で追って、愕然とする。 王子 あなたは…。 シンデレラ ; 二人、見つめあう。 王子 …とうとう…とうとう見つけた。 シンデレラ シンデレラです。 王子 …シンデレラ。 シンデレラ チャールズ様…。 二人近づこうとした瞬間、二人のあいだに王様、すっと入る。 王様 …。 王子 どうしたんです。ここで何をしているんですか、お父さん。 王様 彼女がここ訪ねてきてくれたのだ。お前にどうしても伝えたいこと があるそうだ。お前が立派な王様になるようにとな。 王子 立派な王様,,シンデレラ,なんです, シンデレラ 私… チュウ太郎 飛び込むんだ;シンデレラ; シンデレラ 私…。 チュウ太郎 好きだって言うんでチュウ; シンデレラ 私…。 王子 どうしたの, シンデレラ 私、旅行に出ることにしました。 チュウ太郎 何だって; 王子 旅行、どういうこと, シンデレラ ,一気に,あなたのことは好きじゃなくなりました。旅に出ます。 さようなら。 そういって駆け出す。 チュウ太郎 ダメチュウ!! シンデレラ えっ!! 足が勝手に回れ右をして、チャールズの方へと近づいていく。 靴がかすかにステップを踏んだように見える。 シンデレラ そんな;…足が勝手に… 王子 シンデレラ、本当は旅行になんか行きたくないんじゃないか, シンデレラ ちがいます。あなたのことはもう好きじゃないんです。 シンデレラ、一歩ずつ、チャールズに近づく。 王子 シンデレラ、僕も一緒に行く。 シンデレラ ダメです。あなたとなんか行きたくありません。 王子 二人で旅に出よう。 シンデレラ だめです。 王様 チャールズ、何を言い出すんだ。 王子 分かったんだ、飛び込むって言うのがどういうことなのか。愛する って言うのはどういうことなのか。 王様 ,シンデレラ,さあ、いくんだ; シンデレラ走り去ろうとした瞬間、シンデレラに正面にフードをかぶった老婆が出てくる。 老婆 お嬢様。ああ、シンデレラお嬢様。ここにいらっしゃったのですか。 王様 誰だ、お前は; 老婆 これはこれは、私はシンデレラお嬢様をずっとお世話させていただ いた乳母でございます。シンデレラお嬢様がお城にいかれたときい て、ずっと預かっていたこの証文をお見せするのは今かと思いまし て。 王様 証文, 老婆、王様に背を向けて、手を振る。その瞬間煙。手の上に書類が現れる。 老婆 ,向き直って,これは、シンデレラ様の本当の生まれを書いた証文 です。 王様、その書類を見る。 王様 …これは;…ハプスボルグ王国の王様のいとこだと…マイティー王 国より、レイモンド公国より、格上じゃないか; 王子 シンデレラ、どうして隠していたんだ; シンデレラ いえ、あたしは… 老婆 シンデレラお嬢様は何も知りません。争いに巻き込まれないように、 ずっと知らせなかったのです。 王様 これは… 王子 父さん!! 王様 おめでとう。お前たちの望みどおりだ!! 王子 シンデレラ; シンデレラ チャールズ様; チュウ太郎 良かった、良かったチュウ;; ? 二人に光が集まり、全員去る。ただし、老婆が去る直前、光が当たる。フードを取れば、それは魔法使い。 魔法使い微笑む。 魔法使い やれやれ、全く世話の焼ける…。 二人見つめあったまま、暗転。 ? SCENE,: フィナーレ;; ? お城の結婚式。 多くの人が着飾り、踊っている。 そして、全員が注目する中、馬車が下りてきて、中から、チャールズとシンデレラが現れる。 大喜びのチュウ太郎たち。 幸福そうな王様。 自然にダンスが盛り上がる。ベラドンナたちも参加している。ダンスをしながら、 オードリー シンデレラ、今回は私の負けだわ。でも、次はきっと勝つからね。 ジェシカ 次って何よ, ベラドンナ シンデレラの母親です。ホントにいい子なんですよ。 魔法使いの姿も見える。そのまま、ワンポイントの変装で父親になったり、ピエールになったりしながら、反忚している。 全員の幸福なダンス。 そして。フィナーレになる。 全員が踊り、幕。 ? 【完】
本文档为【高3演劇班文化祭公演用台本】,请使用软件OFFICE或WPS软件打开。作品中的文字与图均可以修改和编辑, 图片更改请在作品中右键图片并更换,文字修改请直接点击文字进行修改,也可以新增和删除文档中的内容。
该文档来自用户分享,如有侵权行为请发邮件ishare@vip.sina.com联系网站客服,我们会及时删除。
[版权声明] 本站所有资料为用户分享产生,若发现您的权利被侵害,请联系客服邮件isharekefu@iask.cn,我们尽快处理。
本作品所展示的图片、画像、字体、音乐的版权可能需版权方额外授权,请谨慎使用。
网站提供的党政主题相关内容(国旗、国徽、党徽..)目的在于配合国家政策宣传,仅限个人学习分享使用,禁止用于任何广告和商用目的。
下载需要: 免费 已有0 人下载
最新资料
资料动态
专题动态
is_729658
暂无简介~
格式:doc
大小:102KB
软件:Word
页数:0
分类:
上传时间:2018-04-15
浏览量:8